副腎疲労治療の難しさを改めて思う

副腎疲労コミュニティのメンバーの皆さんがチャットで情報交換している内容を見て、思うことが一つあってブログにしました。

とにかく、リサーチにリサーチを重ね、サプリメントを自分で選び、試し、その結果を細かく分析し、何が効いて、何が効かなかったか、どんな反応が出たか、などをちゃんと確認していることや、受けた検査について、各項目の数字の見方、基準値であってもその範囲内のどのあたりにあるかで、どのように判断するのかなど、本当に驚くほどに勉強されていることです。

時々、深すぎてついていけなくなってしまうほどです。

少し前のブログで、副腎疲労は自分で自分の医者になるしかない、ということを書きましたが、本当にそうです。

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普通の病気で、そこまでするでしょうか?

なぜ、患者自身がこんなにこまかく調べることになるのか…と考えると、副腎疲労とそれに関連するホルモンの問題や、全身的な不調をしっかりと専門的に診てくれる医師をなかなか見つけられないからです。結局、またここに行きつくのです。

副腎疲労は医学の世界ではいまだに“病気”とされていませんし、そうなるにはまだまだ分からない事が多く、治療のプロセスも、個々の状態に合わせて異なる対応が必要ですし、体の自己治癒力を生かした方法でやらないと、根本的な回復とはならないため、非常に道のりは長く難しいと思います。ホルモンが不足しているから、ホルモン剤で補充すれば良い、というものではないのです。

また、日本では医療としてサプリメントを使うことや、自然療法で治すという考え方がまだまだ広がっていないため、体のどこかに出た問題をすぐ解決するための薬の処方という方法が一般的です。医者とサプリメントの相談をすることもほとんどないですし、治療法の選択肢も限られています。

一度、胃腸の調子が悪く消化器内科にかかった時に、副腎疲労の治療を受けている事、飲んでいるサプリメントについて質問してみたことがあります。

その時の医者の反応は「は?何の話?」と言う感じでした。妙な威圧感すら感じました。あれが、僕が日本で医者にサプリメントの質問をした最初で最後でした。

例えばこれがアメリカならまったく違います。まず自然療法の医師を探すことがずっと簡単です。医師も積極的にサプリメントを扱い、栄養やサプリメントのことをオープンに話せますし、どういう治療法が良いかを気軽に話し合えます。

日本では、自然療法を学ぶ医科大学もなく、国家資格や基準もないため、なにやら怪しい民間療法のようにとらえられているイメージがあります。また海外で自然療法の教育を受けて帰って来た医師も日本にはあまりいません。この状況は残念という段階を越えて、場合によっては状況を悪化させてしまいかねないのです。

一つの例として、副腎疲労なのに、鬱病だと診断して抗鬱剤を出す。副腎疲労かもしれないと疑って検査すらしない、これはもう絶望的と言っても良いほどです。

副腎疲労から回復する方法は、疲れ切った体を癒し、ストレスを減らすライフスタイルにし、体が必要としている栄養をサプリメントや良い食事から取ってバランスを取り戻し、体が持つ回復力を使って元気になることなのです。

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副腎疲労コミュニティのメンバ―の皆さんも、これまでにそれはそれはたくさんのサプリメントや処方薬を試してきたその経験をオープンに話して、情報交換しています。僕よりずっと多くの種類のサプリメントや薬を飲んでいると思います。とにかく話がつきません。それだけ、なかなか自分にぴったり合って、回復を実感できるサプリや薬を見つけるのは難しい、体調に合わせて適切に摂ることが難しいという事なのでしょう。

日本で、副腎疲労のように手術や薬剤で治すことのできない症状を当たり前に治療できるようになるのは、いつになるのでしょうか?