夜中、同じ時間に必ず目が覚める恐怖

夜中にわけもなく目が覚める、これは、副腎疲労だと診断される前から始まっていて、その後もずーっと続きました。不思議なことに、いつも同じ時間に起きるのです。僕の場合は夜中の2時にピーンと目が覚め、そこからきっちり2時間、朝の4時まで完全に目覚めた状態です。本当に妙な事が起きるな、と思いながらも、同時に「あー、またかよ」とうんざりでした。

最初の頃は、とても忙しかった日の夜に起きることが多く、一度目が覚めたらしばらくは眠れないので、起き上がってテレビを見たり、ネットサーフィンしたりして時間をつぶすこともしょっちゅうでした。夜中の2時なのに完全に頭もさえきって、そこからひと仕事できそうなのですが、それをやると翌日大変なことになるので、我慢してじっと横になって静かにしていることもよくありました。それでも朝になるとどーっと疲労感が襲ってきて、コーヒーとドリンク剤の助けを借りないと、前に進めないのでした。だけど、これまたおかしな事に、コーヒーとドリンク剤で一旦覚醒すると、そこからは「世界をしょっていくぞ」くらいの勢いで変なエネルギーが出るんです。

副腎疲労のステージ3フェーズCと言われた頃、体の衰弱はかなり進んでいて、夜中の2時に目が覚めると、猛烈に疲れを感じて、体力が消耗しきっていて、このまま死んでしまうんじゃないか、と思ったことも有ります。何カ月もその状態が続いて、今夜こそ僕は力尽きてしまう、と思うんだけど、いつのまにかまた眠ってしまっていて、朝、目が覚める、これの繰り返し。体の端から端まで疲労しきってしまって、寝返りを打つことですら体力を消耗しました。

AFSのステージについては、こちらの記事。

この体は、もう自分の体ではない感じがしていました。毎晩毎晩、2時にガッと目が覚め、沈んでいくような重い体をどうすることもできない。あなただったらどんなことを考えますか?僕は、ドリーのこと、母親のこと、妹のこと、自分の人生を考えました。僕が居なくなっても会社はやっていけるかなあ…、とか、こんな状態から自分はどうやって生きながらえることができるんだろうか…とか。あの頃は、もうこの状態を抜け出すことはできないに違いない、とまで思うようになり、その事実を受け入れようともしていました。それほど僕は絶望的になっていて、悪夢のような恐怖におびえていました。

sleepless

ドクターAの治療を始めてから、ゆっくりではありましたが、徐々に睡眠が改善していきました。何をしたかと言うと、飲んでいたサプリメントを全部やめたのです。体を落ち着かせ、休ませて、再建させるのに十分な時間を取ったのです。回復のために飲んでいたサプリなのに、全部やめてしまうのは、どうなんだろうと思いましたが、とにかく一度全部飲むのをやめました。すると、やはり2時になると目は覚めるのですが、90分位でまた眠れるようになり、それが1時間、30分と、目が覚めている時間がだんだん短くなっていったのです。そして今は、12時に目が覚めるけどまたすぐ眠る、あるいは3時頃目が覚めてまたすぐ眠るという感じになりました。睡眠の質は、2年半かけてゆっくりゆっくりと改善されていきました。時間がかかります。でもこれが現実ですし、長年累積した疲労は、そんなに簡単には回復しません。

今は毎晩ほぼ8時間寝ていますが、やはり何度か目が覚めたり、何度も寝返り打ったりしながらの睡眠です。でもあまり苦労せずにまた眠りに戻ることができています。ずーっと昔の、なーんにも考えていなかった頃のように、ゆすっても起きないような深い眠りにつきたいな、と思いますが。ゆっくり着々とで十分です。