最初は、この症状と副腎疲労は、僕の中でまったく結びつきませんでした。
階段を上っている時に膝に来て、ブルブル震えたんです。もう、年だな~と。50歳を過ぎるとこんなところから年を感じるようになるか~、などと思っていたのですが、そうではありませんでした。
副腎疲労の進行とともに、筋肉、関節、そして骨格がみごとに弱体化していたのでした。
話は2年半ほどさかのぼります。僕が副腎疲労という診断を受け、初めて知ったこの変な病気のことを学び始めて間もない頃でした。
仕事で顧客企業を訪問した時の事でした。古い建屋でエレベーターはなく、3階の応接室に案内してくれて、階段を上っていた時に膝に来て、もう途中で足が上がらなくなってしまい、手すりにつかまってやっとの思いで上りきりました。
応接室で少し話した後、今度は研修部屋を見せてくれるということで、また1階まで下り、別の建屋の2階に、その後、食堂があるまた別の建屋へ、そして最後にまた3階の応接室に戻る、という、あの時の苦痛を僕は今でも忘れられません。
これは拷問か何かですか?僕は前世でなにかいけないことをしたのでしょうか・・・。
一緒に行っていたドリーとスタッフは、案内してくれた自分達よりも年上の女性と一緒に楽しそうに話をしながら、どんどん先に行ってしまい、僕はもう本当にその場にへたり込んで、「ここで待っていますから、行ってきてください」という言葉が、もうここまで出かかっていました。
でも、やはりそんなことはできないと、自分に鞭を打って、あの耐え難い階段昇降を何とかやり遂げたのです。
副腎疲労による筋力の低下は、膝の痛み、関節の不安定感を引き起こします。
骨や関節、膝の構造そのものに問題がないのに、膝が痛くて歩くことや階段の上り下りなどがつらいという人は、副腎疲労の可能性を検査してみたほうが良いと、ドクターは言います。
また、足首や足の柔軟性がなくなっていることにも気づくようになりました。椅子に長く座っていると、足首や足が凝り固まったようになり、立ち上がって歩こうとすると、ロボットのようにカチカチの不自然な動きになっていました。自然に動くようになるのに、時間がかかりました。
今は、膝の痛みはなくなりました。確かに回復してきて、歩ける距離もだんだん長くなり、疲れにくくなってきていますが、足の筋力はまだ元に戻ってはいません。ダッシュで走ったり、飛び上がったりはまだできません。
こんなこと、前はなかったのになーということが、だんだんと増えてきて、変だな…おかしいな…などと思っているうちに、体がどんどん弱っていき、あちこちが機能しなくなっていく感じに怖くなっていく、副腎疲労症候群の進み方です。