シンプルな体にはシンプルな食べ物

僕がドクターAの治療を始めた頃、とにかくなんでもシンプルにするようにという話をされました。

特に食べ物はシンプルなほど良いと言いました。

「赤ちゃんを想像してみて下さい。生まれてから何カ月かの間、赤ちゃんが必要とする栄養は、母乳から取っているだけです。この時点で、赤ちゃんが必要としているのはそれだけです。他には何も要りません。そして5~6か月後からゆっくりと、少しずつ食べ物を与え始めます。ゆっくりと段階的に食べ物を与えていくのは、赤ちゃんの消化能力に合わせるためです。もし赤ちゃんに固形物や加工食品を食べさせようとしたら、何が起こるでしょうか? 消化できなくて、吐き出してしまいます。」

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副腎疲労の人は、赤ちゃんと同じように考えればいいという事なのです。

重度の副腎疲労になると、体は必要最小限の基本のエネルギーしか必要としない。と言うより、エネルギーをいろいろ多く取っても、体が受け入れられず拒否してしまうんですね。

エネルギーは食べ物から得るので、その食べ物は消化しやすく、吸収しやすく、しかも細胞にしっかり届き、余計なエネルギーを使わずに素早くエネルギーに変えられるものであること。

どんなに栄養価の高い食べ物でも、時期が早すぎて体の準備ができていなければ、その食べ物を拒絶するのです。

以前、別の記事で書いたことですが、副腎疲労の重症の人は、体が基本的な機能しか果たさない、非常にシンプルな状態になっています。

副腎機能が弱くなればなるほど、体の機能はどんどん単純化し、消化機能も低下するため、複雑な食べ物や加工食品を消化することができなくなります。複雑な食べ物を消化吸収するには、余計なエネルギーが必要になるからです。

小麦、グルテン、乳製品は消化がとても難しいため、副腎疲労人にとっては難しい食べ物なのです。便秘や下痢などの腸の問題や、お腹が張る、遅延食物アレルギー、ガスがたまるなどの症状が増えてきたら、それは消化機能が低下し、体も弱っているサインです。

副腎疲労の重症の人は、食べ物をできるだけ単純にして、色々な添加物が入っているものや加工食品を避ける必要があります。

時には、赤ちゃんの離乳食のように、食べやすくピューレ状にしたほうが良い場合もあります。

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ドクターによると、特に副腎疲労が相当進んでかなりの重症になってしまった人は、必要最小限のとにかく基礎レベルの栄養を取る必要があります。

栄養が豊富で消化しやすい液状、ピューレ状のものが良いです。例えば、生の初乳、生乳、生卵やボーンブロス、お粥などです。

どのくらい食べるかは、体の吸収能力に合わせて調整しなければならず、一回にほんのスプーン数杯しか食べることができず、休憩をはさみながら食事をとる必要がある人もいるそうです。

僕は幸運なことに、ピューレ状にしなくても普通の食事ができていることに本当に感謝です。

以前、5週間もの間ひどい下痢が続いた時がありましたが、その時にはおかゆや病院の売店で売っていた病人用のレトルト食品しか食べることができませんでした。あの時は何を食べてもすぐ下痢をしてしまう状態で、僕の消化器官は完全に故障していて、なにもかも体が拒否してしまう状態だったとしか考えられません。

ドリーが料理をする時に、僕のものには、ごちゃごちゃとソースや調味料を使わずに、塩、コショウ、オリーブオイルだけでいいと言っているのは、こういう理由からです。できるだけシンプルな食事にするためです。

「ほとんど味がないよ」とドリーは言いますが、それがいいんです。

by カエレバ