とにかく体は一つ。部分ごとに見るのではなく、体全体を見る必要がある、というのが僕のドクターの基本的な考え方で、特に副腎疲労を治すプロセスではその考え方がとても重要になります。
そのドクターが、口の状態と副腎疲労について説明していました。特に歯茎です。歯茎が歯肉炎や歯周病などになっていると副腎疲労の原因になる可能性があるというのです。
で、ふと思い出したのが、もう10年程前に一度行った歯医者の話です。そこで歯周病を指摘されました。衛生士さんがクリーニングをしてくれて、歯石などを綺麗に取ってくれたのですが、それはもう大変でした。
簡単には取れなくなった固い歯石をガリガリと擦り落とし、僕も衛生士さんもクタクタでした。
家に帰ってドリーにその話をすると、彼女に言われました。前から言おうと思っていたけど、歯磨きの仕方がまったくなっていないと。
僕は大きな歯ブラシでゴシゴシと左右に数回往復して終わり、という非常に大ざっぱなやり方で歯磨きをしていました。子供の頃からずっとそのやり方でした。
ドリーは小さな歯ブラシで本当に1本ずつチマチマと磨き、そんなペースだから何分も掛けていつも歯磨きしているのは気づいていました。
彼女は、小学生の頃に学校に歯科衛生士さんが定期的に来て、歯磨きの方法、歯に残っている汚れのテストなどをやっていたことを話してくれました。僕が小学生の頃にはそんなことは見たことも聞いた事もありませんでした。そしてそのまま大人になったのです。
でもドリーに正しい歯磨きの方法を教えられても、そんなチマチマしたことやってられねえよと思い、いつものようにガサツな歯磨きを続けていました。
そんな僕がさすがにきちんと歯磨きをするようになったのは、歯の矯正をしてからです。8年程前の事です。歯の矯正の後、体調が恐ろしく悪化してしまったのですが、その事とは別に、せっかく綺麗に直した歯を大事にしたいと思い、それ以降、ドリーのように一本一本チマチマとブラッシングするようにし、フロスも使うようになりました。そのおかげか歯周病も良くなり、今は問題ありません。
さて、ドクターが言うには、歯周病など歯茎に問題がある人は、すでに副腎疲労が始まっている兆候なのだそうです。
特に歯茎が下がってしまっているような場合は、体内に炎症や感染が広がっていることを示しているのだそうです。
うわー! これ自分のことだ!
今振り返ってみると、自分に起きていた事が、小さいことから大きなことまで何もかもが、その後副腎疲労で何年も苦しむことになることに繋がっていたことがよく分かります。
当時、確かに歯茎が少し後退しているように思ったことを覚えてはいますが、それが大したことだとは思いませんでした。 年を取れば誰だってこんな問題を抱えているものだと思っていました。
歯周病など歯茎の炎症が副腎に大きな問題を引き起こす理由は、炎症や感染を撃退したり軽減したりするために必要な坑炎症ホルモンはコルチゾールで、そのコルチゾールを産生するために副腎が一生懸命仕事をしなければならないからです。
今なら、良く分かっているのですが、10年前の僕はまったくそんな知識もありませんでした。
歯茎の炎症を抑えるため、副腎は多くのコルチゾールを生産し続け、体が必要とするコルチゾールを満たすことができなくなるレベルまで達してしまう可能性があります。 その結果、身体は重大なホルモンの不均衡に苦しむことになります。 これにより、副腎疲労症候群が引き起こされるのです。
もちろん、歯周病だけが副腎疲労の原因であるということではありませんが、一つの要因とはなっていたと思います。
歯茎の状態を健康に保つために、以下のような点に気をつけます。
甘い飲み物や食べ物、おやつなどを制限する
甘い食べ物をよく食べる大人は歯周病を発症するリスクが73%高いそうです。 また、副腎の面からも言えることは、糖度が高い食品を食べると、副腎は糖分を調節するためにコルチゾールをより多く生成しなければならないため、またハードに働かなければなりません。
タバコを吸わない
たばこは免疫システムを弱くしてしまいます。
定期的に歯医者でクリーニングする
少なくとも年に2回、専門的に歯をきれいにする必要があります。体を健康に保つために、口腔の健康がとても重要です。
口腔の衛生を維持し、歯茎を健康に保つために、良い食べ物や飲み物もあります。
緑茶
緑茶には抗酸化物質が豊富に含まれているため、歯周病による炎症を防いでくれます。緑茶は鎮静作用があることでも知られています。したがって、毎日少しずつ飲むことで、ストレスや不安を和らげてくれます。
ヨーグルト
ヨーグルトはプロバイオティクスで、歯垢から細菌をより効果的に撃退するのを助けてくれます。
無糖のヨーグルトを選び、味気ない場合はベリーやローストしたナッツや種子を混ぜると美味しくなります。
ショウガ
生姜には抗菌特性があり細菌の感染症に効果があります。
玉ねぎ
タマネギにも、口腔内の細菌を撃退する抗菌特性があります。
青魚やフィッシュオイル
サバやサケなどの油の多い魚は、抗炎症特性があることが知られているオメガ-3脂肪酸が豊富です。
たかが虫歯とか歯茎の腫れなどと侮ってはいけません。口腔の不健康が副腎に負担をかけてしまうのです。
僕は今、毎日フロスで歯の手入れをしています。毎日欠かさずです。
皆さんも、体はすべて繋がっていることをいつも思い出してください。