副腎疲労の原因ランキング

副腎疲労はずーっと前からありました。人類が地球上で生きている限り、副腎疲労はずーっとあったのです。

ただ、ここ数十年で、”はやり病”のような状況になったのです。なぜでしょう? その答えは、ここ数十年の間に、ライフスタイルが大きく変わったからです。

現代に生きる人が、ごく普通の毎日の中で受けるストレスレベル、食事の内容、有毒物質が体に掛ける負荷、どれをとっても20世紀初頭よりもはるかに悪くなっているのです。

副腎疲労は、副腎がストレスに対処しきれなくなることによって引き起こされるということは誰もが知っていることです。しかし、自分の副腎疲労の状態を本当に理解するためには、一体どのような経緯で、副腎がそこまでの疲労ポイントに達したのかを知る必要があります。

stress

きょうは、副腎疲労の原因となるストレスをランキングにしてみます。

完全なリストではないかもしれませんが、副腎疲労になってしまった人の90%以上が、このリストにあるものと同じタイプのストレスが原因だと思います。

複数の原因が当てはまる人もいるかもしれませんが、ドクターが言うには、たった一つの事が副腎疲労になる引き金を引く可能性も高いという事です。

また、副腎疲労はある日突然起こるものではありません。副腎が疲弊して機能低下に至るまでには、普通は何年もかかるとドクターは言います。

自分が副腎疲労になってしまった原因を突き止めるのであれば、ずーっと過去にさかのぼっていく必要があります。

何年も前に起きたあるトラウマ的な出来事がきっかけとなって、そこから副腎が、長い時間をかけて落ち込んでいくスパイラルにはまっていった可能性はあります。

第1位:精神的なストレス

やっぱりそうか、と思ってしまいますね。副腎疲労の最大の原因は、精神的ストレスです。

このストレスは、人生のあらゆるところで受けますし、このタイプのストレスを一切避けて過ごすことは不可能です。

人間関係がうまくいかない、どうしても許せない上司がいる、新しい職場や新しい仕事が合わない、毒親など、すべて精神的にストレスになります。

こういうストレスは時間が経てばなんとか対処できるような気がするのですが、実はそうではなく、長期に渡って体に深刻な影響を及ぼす危険性があります。

このようなストレス和らげるための手段は色々ありますが、究極かつ完全な方法は、その原因を排除することです。

嫌な人との関係を絶つ、仕事を変える、など、さっぱりとその原因を取り除くことです。そうすることによるリスクを考えてしまったり、我慢すればいいんだと考えてなかなか実行できないと思うかもしれませんが、やってみたら意外に簡単かもしれません。

自分にとって幸せとは何かを、一歩引いて考えてみると良いと思います。

sugar

第2位:食べものによるストレス

現代の食生活では、昔に比べてものすごい量の砂糖を食べています。かつてアメリカ人は1年間に平均450g~900gしか砂糖を消費していなかったのが、この200年間で、約70Kgの砂糖を1年で消費するようになったと言います。

でも人間の体は、200年の間に何も変わっていません。遺伝学的にもなんの変化もありません。

では、体は一体どのようにこれほどの砂糖を処理できるのでしょうか? その答えは、コルチゾールとインスリンを必死に出して仕事をしているのです。その結果、膵臓と副腎に多くのストレスがかかります。

砂糖と副腎疲労にはもう一つ関連性があります。砂糖を食べ過ぎると当然、太ります。体重が増えすぎると、副腎疲労の一因となる可能性があることを知っていましたか? 20Kgの体重増が体と内臓にかけるストレスを考えてみてください。

体が重いと、ちょっと動くだけで疲れますよね。それは副腎も疲れているという事なのです。

Insufficient sleep

第3位:睡眠不足

僕たちの祖先は、平均9時間は寝ていたそうです。それが今はどうでしょう?その半分の4~5時間という人も結構いるのではないでしょうか?

1日24時間では時間が全然足りない、と感じることはないですか?まるで、ろうそくの両側に火がついているような気持ちになることはありませんか?やることが多すぎて、眠る時間を削っているのではないですか?

現在のアメリカ人の睡眠時間は平均6.1時間ですが、副腎疲労の初期ステージの人の睡眠時間はこれよりずっと少ないのだそうです。

睡眠は体が自分自身を修復するために必要なものです。ドクターは、体は”驚異的な自己治癒生物”だと言うのですが、その魔力を働かせるには時間が必要なのです。

少なくとも7~8時間の睡眠(必要ならもっと長くても良い)を取るようにすると、人間の体は自らおかしなところを治癒して、副腎疲労に陥る可能性ははるかに少なくなります。 睡眠不足が続くと、途端に副腎は悲鳴をあげ始めます。

chemical

第4位:化学物質および汚染物質

日常の生活の中で直面する毒性のレベルは、僕たちが思っている以上に多いということを認識しなければなりません。

食べ物に含まれる添加物、飲み水に含まれる塩素、食肉に含まれる抗生物質、野菜についている農薬、空気中の汚染物質、洗剤やスプレーなどに含まれる化学物質、これらすべて、人の体に負荷を掛けています。

毎年、2,000の化学物質が僕たちの生活の中に入り込んでいると推定されます。

食品の中、生活用品の中、毎日のように食べたり使ったりする日常品の中に入れられていますが、その安全性について完全にテストされているものはほとんどありません。

こうした化学物質や毒素は、免疫システムや消化力などに影響を及ぼし、生活の質に大きな影響を与え、最終的にはアルツハイマー病、癌、心臓病などにつながる可能性もあります。

副腎にはどのような影響を与えるのでしょうか? 化学物質の多くは、直接副腎機能を乱すことが知られています。

でも人間の体は良くできていて、おかしなことが起こると、帳尻を合わせようと一時的に調節し、とりあえず深刻な状況にならないように、その場を収めることができるのです。しかし、長期間にわたって副腎が攻撃を受け続けると、その調整も効かなくなって、副腎は疲労を起こしてしまいます。

chronic disease

第5位:慢性疾患

副腎疲労がまさに慢性的な症状なので、副腎疲労の原因を考える時に、その他の慢性疾患のことをあまり考えることをしないかもしれませんが、じつは非常に重要な要因なのです。

たとえば、喘息とか関節炎などのずっと続く持病は、副腎に長期に渡ってストレスを与え続けているのです。

慢性疾患は、重い軽いにかかわらず、副腎に通常の仕事以上の仕事をさせているわけです。

長くなればなるほど、副腎にとっては過剰労働になり、疲弊していしまいます。また、これらの慢性疾患の治療そのものも、体にとってもストレスになるのです。

線維筋痛症、細菌に感染することで発症するライム病、寄生虫、神経痛やリウマチのような慢性疼痛を起こす病気も、副腎機能を弱める原因になります。

trauma

第6位:強い身体的打撃

1位から5位までは、すべて長期におよぶストレスです。副腎疲労は、ストレス状態が長く続くと、副腎が癒される暇もなく次から次へとやってくるストレスと闘い続けなければならないために起こるというのが定説です。

しかしそうではなく、たった1回でも、強烈なストレスに見舞われた場合も、副腎が大打撃を受け、機能低下になってしまうということがわかりました。かつては、重い肉体的外傷を一回負ったとしても、それは副腎には長期的な打撃にはつながらないと考えられていました。しかしそうではない事がわかったそうです。

1度だけ、体に負ったひどいケガとか大手術などが、体にとっては長期的に続く影響を及ぼし、そして何年も後になって、ホルモンバランスや副腎機能に影響を与えるということです。

5年以上前まで遡ってみて、自分の身(体)に起きたトラウマティックな事はありませんか?

自動車事故や、スポーツ中に受けた大けがとか。何年の前のことだし、もう治療して良くなったから大丈夫と思っていると、実はそれが副腎疲労のおおもとの原因になったのもしれません。僕にもあります。