バナナ1本分のカリウムが…

ドクターとのカウンセリング時に「日本の暑さと湿気は、ジャングルの中で生活しているようなものだ」と言うと、彼は「とにかく水を飲むように」と繰り返すのですが、僕はもう嫌というほど水を飲んでいるのです。

日毎日、6〜8リットルは飲んでいます。

当然、こんなに水を飲んでいるとトイレに行く回数がもう尋常じゃなく、30分に一回はトイレに行っているような感覚です。

それほど飲んでいるのに、暑さと湿気にはなかなか体が対応できません。

副腎疲労が引き起こす大きな問題の一つが、体内の水分バランスをうまく調節できない事です。

3年目でようやく体調は回復してきていますが、水分バランスはまだうまく調節できていません。これはどうすればよいのでしょうか。

water

副腎疲労症候群の重症になると、慢性的な脱水状態になります。

もちろん、病的な脱水症ですぐに点滴が必要なレベルと言う訳ではなく、これもまた副腎疲労の話をするときにいつも使う言葉なのですが、「亜臨床的」な脱水症状なのです。それに加えて、電解質のバランスも調節できなくなっています。

経口補水液のテレビコマーシャルを目にして、ふと「水だけじゃダメなんだ。これが必要なのかも」と思い、早速ドラッグストアで買って飲み始めたのです。

ドクターがいつも「副腎疲労重症の人にとって、水分バランスは非常に難しい問題だ」と言っているし、水分と電解質を補給する必要があると考えました。

実は、3年程前、僕は同じ経口補水液を飲んでいたのですが、当時、どう飲むのかをまったく知らずに、他のスポーツドリンクと同じように、ガブガブと飲んでいました。

その結果、どうなったか・・・。下痢です。ドリーに、「これはそんな風に飲むものじゃない」と諭され、以来、まったく飲んでいませんでした。

このところの蒸し暑さで、夜寝苦しくなってきたこともあって、また飲み始めたのですが、今回はちゃんと飲み方を守り、チビチビと飲むようにしました。

さらに、正常な健康体ではないということを認識し、さらに水を加えて薄めて飲みました。寝る直前に少し飲んでベッドに入ると、たしかに良く眠れる感じがしました。

2~3週間、こんな感じで続けていたのですが、次第に睡眠が浅くなってきているのに気づき始めました。

夜中に2~3時間、目が覚めて寝付けなくなる夜が続いたのです。半年ほど前の眠れなかった頃に戻ってしまい、不安になって来ました。

さらにもう一つ気になりだしたのは、変なエネルギーです。

回復に合わせて、少しずつゆっくりと穏やかなエネルギーを取り戻し始めていたのですが、ここ2~3週間は、奇妙なエネルギー、余計なエネルギーを感じるようになりました。テンパった感じです。

strange energy

僕はドリーに聞きました。「この飲み物はミネラルが入ってる?」ドリーは当たり前じゃない、と言う感じで「電解質を補給するんだから入っているよ」と。

僕はちょっと青くなって、どのくらい入っているのかドリーと一緒に確かめました。

カリウム、マグネシウムなどが入っていますが、決して問題になるような量ではありません。500MLボトル1本にバナナ一本分のカリウムと同じ量が入っていました。

まったく気にするほどの量ではないのですが、僕はドクターから「ミネラルは副腎疲労重症の体にとっては非常に刺激が強いので、取らないように」と言われていたのをずっと覚えていました。

ほんの少しの量でも、僕にとっては刺激になるのです。すぐにストップしました。

今から2年半から3年程前のことですが、僕はサプリメントでミネラルを取っていました。

副腎疲労に関するほとんどウェブサイトで、副腎疲労の回復にはミネラルが必要だと書いてあったからです。

そして、今のドクターに診てもらうようになった時に、僕が飲んでいるサプリメントを説明したのですが、ミネラルを取っていると言った時に彼はものすごく イラっとした感じで、「あなたの体は正常な状態ではないので、刺激を与えることはとことん避けなければならない。ミネラルは非常に刺激が強いので、すぐやめるように」と言われたのです。

どこにでも売っているごく普通のサプリメントで極めて一般的なミネラルを取ることが、そんなに刺激が強いなんて、誰が考えるでしょうか。

supplement

あまりにも長い間、副腎疲労を抱えて生きてきたので、何を食べるか食べないか、何を飲むか飲まないか、本当に気をつけて毎日過ごしています。

一日でも早く普通の体に戻りたいからです。

ドクターに言われたことも、きっちり守っています。ミネラルサプリメントも一切飲んでいません。

でも、この暑い時期に脱水を防ぐために飲んだ経口補水液が、そんなに刺激が強いなど、思ってもみませんでした。

でも、それは間違いでした。副腎疲労重症の僕には、あらゆる種類の刺激に非常に敏感で、普通の人と同じようにはまだまだできないのです。改めて気づかされました。

今日から、また塩水に戻りました。午前中は、水に海塩を少し混ぜて飲み、午後以降は水だけです。

前回ミネラルサプリメントを飲んでいたとき、体の内部で振動しているような感じがずっとしていて、サプリメントを止めてからその振動が治まるのに数カ月かかりました。

あの頃よりはずっと体力も体の機能も取り戻している今は、もっと早く改善するはずです。とにかく変にテンパった感じから穏やかな状態に戻す必要があります。

副腎疲労と闘っている人は、回復の途中でもまだまだ落とし穴があるということを肝に銘じておかなければなりません。

穴に完全に落ちてしまってはいけません。

ちょっとつまづいたら、すぐに進路を変えて、穴のない道を歩いていかなければならない、という事です。