ハワイで副腎疲労を知る 2016年春

2016年の春、僕はハワイに来ていました。日本でどんな検査を受けても何も異常は見つからず、どんどん自分の体がおかしくなっているのに、何もできず八方ふさがりで、もうとにかく誰かわかる人に僕の話を聞いて欲しい、このおかしな症状を誰か説明してくれー、という気持ちで、ハワイに来ました。現代医学では何も問題が見つからないのだから、自然療法とか代替医療とかホメオパシーとか、そういうところに望みをかけるしかありませんでした。

hawaii

ハワイで何人かの医師をサーチし、それぞれのウェブサイトを読み、口コミも確認して1人の女性医師を選びました。早速、メールを送り、2~3日後には彼女のクリニックにいたと思います。待合室で必要事項を用紙に記入し、名前を呼ばれるのを待ちました。

初めて会った時、ドクターはとても落ち着いて物静かに話し始めました。かたや、僕は完全にとっ散らかっていました。異常に神経過敏になり、必要以上に舞い上がっていて、ハイになった危ない奴と思われたかもしれません。やっと誰かに話しを聞いてもらえる、英語で会話できると思っただけで、異常に興奮していました。

 

僕の生活習慣や日本でどんな仕事をしているのか、など基本的な質問をした後、どんどんひどくなる疲労感や脱力感、僕の体に起きている様々な症状について話しました。家族に自己免疫疾患を持っている人はいないか、と聞かれたので、いないと答えました。心音を聞き、特に問題なし。次に脈をとろうとして指をあてますがなかなか見つからない、両手首を試したがとても深くてとりにくいと言うのです。ドクター曰く、いつもは、ほぼ1発で脈のとれる場所をすぐあてられるのに、僕には数回いろんなところで試してやっと取れました。

座っていて立ち上がるとふらっとしないか、と聞かれ、そんなことはない、と答えると、今ここでやってみてということになり試してみました。これは問題なく普通にできました。次の質問は、ガスやお腹の張りはないか、というものでしたが、僕の強烈なおならは体調に関わらずいつもの事なので、正直にそう答えました。(汗)

 

doctor

「アドレナル・ファティーグかも知れないわね」彼女がそう言った時、僕は「はあ?」と言う感じでした。初めて聞く名前で、それが何なのか、まったく知らないものだったからです。「いくつか検査を受けてもらいますけど、いいですか」と言うので、「もちろんです。そのためにここまで来たんですから」

ドクターは副腎疲労であると確信しているように見えましたが、検査の結果が出るまでは確定的なことは言わないようにしているようでした。その日のうちにドクターは、僕が受ける検査や当面の治療のプランを作成してくれました。

サプリメントもいくつか勧められました。

・ビタミンB複合体

・アダプトゲン  アダプトゲンとはある特定の栄養素ではなく、精神を安定させ、免疫力を高める働きなどを持つ天然のハーブ類のことで、漢方薬やインドのアーユルベーダでは、遠い昔から使われていたものだそうです。代表的なものは、高麗人参、冬虫夏草、アシュワガンダ、ホーリーバジル、ロディオラなどです。

・消化酵素

・オメガ3オイル

・マグネシウムグリシネート  

そして、鍼治療が良いので、1週間に1~2回、3週間は続けてみるよう言われました。

このクリニックを出る時、もう僕は本当にほっとしていました。やっと、やっと、僕の体の絶不調が一体何なのか、長い間もがき苦しんでいた原因が何だったのかを探りあててくれた、と。肩に乗っかっていた重しがふっと外されたような気持ちでした。

翌朝いちばんで検査ラボへ行き、採血や採尿など、ものの15分くらいで済ませました。日本と違って、クリニックとは別の外部の検査機関で検査を受けるのが通常です。

 

AFSを判断するのに、コルチゾール濃度の唾液検査がとても有効だということで、自分で自分の唾液を採取するこの検査も早速やることにしました。ドクターから受け取った検査キットには、小さな試験管が4本入っていて、指定された時間に試験管の一つに唾液をぺっと吐き出し、ふたを閉めます。

指定された時間は、

・朝6時~8時の間

・午前11時~1時の間

・午後4時~5時の間

・夜10時~12時の間  この4回です。

4本すべてに唾液を吐き出し、箱詰めして、僕は翌朝宅配業者の営業所へ持ち込みました。この検査は、アメリカ本土のラボで検査され、結果は10日程で送られてきます。回復への道を一歩踏み出せたと、晴れやかな気分でした。

検査結果については、別の記事でお伝えします。