小さな副腎の大きな仕事

副腎ホルモンは視床下部 - 下垂体 - 副腎軸(HPA軸)によってコントロールされているということをドクターから学びました。

副腎ホルモンだけでなく、50以上のホルモンが関与しているところで、これらのホルモンのうち、どれか一つでも異常を起こせば、疲労を引き起こし、様々な症状が現れます。

例えば、アルドステロン濃度が低いと血圧の問題や疲労につながり、エストロゲンが高いとPMSや不安を引き起こします。

コルチゾールの分泌量が少ないと、糖の調節がうまくできなくなって低血糖でフラフラになることがあります。

僕のように副腎疲労重症の人は、数えきれない不調に悩まされ、もうどうにもなりません。

しかし残念なことに、通常の病院の検査では、なにも問題がありません。副腎疲労の人の多くが、医学的な検査ではほとんど「正常」だという結果が出るのです。

medical test

副腎が2つの小さな三角形の腺であることは、もう知っていますよね。

その大きさは、大きめのぶどうの実、あるいはクルミ大で、そんな小さな臓器に与えられた役割は、人の体を最適状態に保つために必要なホルモンを作りだすという非常に重要な任務なのです。

その小さな臓器は、50以上のホルモンを産出します。適切にホルモンを作り出し、それぞれのホルモンのバランスが正しくなければ、誰一人として良い気分では過ごせないのです。

どんだけ責任が重いのか!!

副腎が弱まると、これらのホルモンの一部または全部の産生に影響が出ます。 副腎の状態に応じて、ホルモンの過剰産生になったり、または産生不足になります。

一人一人のDNA構成によっても、このホルモンの産生異常は起こります。遺伝的に、副腎が他の人よりも強い人もいます。

体内のコルチゾール排出量は、副腎疲労の第1段階と第2段階では上昇しますが、その後、第3段階以降は、どんどん低下します。

DHEAのレベルも、副腎疲労がステージ1から4に進むにつれて、徐々に低下する傾向があります。

人の体内では、天然の副腎皮質ホルモンは主に肝臓によって吸収されます。 副腎疲労が進行するほど、肝機能が低下していきます。

僕のように肝臓が弱って有毒物質が詰まった状態になると、代謝副産物を取り除くための解毒作用が正常に機能せず、疲労を引き起こします。

副腎疲労の回復に必要な体の天然ホルモンは、肝臓が機能できていないので、まったく無用となってしまうのです。

副腎疲労の人のためのホルモン補充療法はとても難しく、慎重にやらなければならないとドクターは繰り返します。

まずは、穏やかに少しずつ体を回復させ、ホルモンを受け入れる体の状態が整ってから、専門医の綿密な監督の下で注意深く行わなければならないのです。

副腎疲労を回復させるには、不足している副腎ホルモンを補充すればよいと安易に考えるべきではない、ということです。

副腎疲労になった人が、医師の指導を受けずに、本やネットで情報を仕入れ、いきなり副腎ホルモンのサプリを買って飲んでしまうことが本当に多いのだそうです。とても多い間違いで、回復の遅れや失敗に終わる可能性があります。

supliment

実際のところ、副腎ホルモン補充療法を誤ると、毒性、逆効果、中毒、および禁断症状などが合わさって、状態を悪化させることがあります。

最悪の場合は、なんどもクラッシュを引き起こし、まったく改善しないことにもなりかねませんので慎重に!