これまであまり取り上げてこなかったことのひとつが、腎臓についてです。
僕が長く治療を受けてきたドクターが、副腎疲労の起源について仮説を立てていたことを以前のブログに書きましたが、ドクターの話では「副腎疲労は腎臓の機能障害から来る」という説もあるという事でした。
ドクター自身はその説については確信を持っていないと言っていましたが、僕はその話を聞いて以来、ずっと引っかかっていて、常に不思議に思っていました。
僕のドクターは機能性医学が専門ですが、話をする中で中医学に言及することもあり、漢方薬についても助言してくれたことも有ります。
僕は代替医療にとても興味を持っているので中医学も時々見ていますが、中医学の考え方に基づく腎虚(腎臓の機能低下とそれによるエネルギー不足や様々な不調)の兆候があります。それを見てみると「副腎疲労が腎臓の機能障害から来ている」という説には正当性があるように思えます。
第一の特徴は頻尿で、夜中に複数回トイレに行くことも含まれます。腎臓は体の天然のフィルターだと考えてください。腎臓は体内の水分バランスを管理する重要な役割を担っています。腎臓が効率よく働いていないと、トイレに行く回数が増え、これは体内の水分バランスが少し崩れているというシグナルです。腎臓の仕事は体液のバランスをとることです。
二つ目は、体の冷え、寒さに弱くなることです。40~50代になると、男性も女性も若い頃には気にならなかったのに、やけに寒さを感じ始めることがあるのですが、これも腎機能低下の強いサインです。
僕がよく参考にしている医師の一人は「やる気を失い始めたら、あるいは燃え尽きたように感じるようになったら、それは腎臓機能障害だ」と言っています。内なる炎が弱まってきているような状態だ、と。
免疫反応が低下し、尿量が増え、血行が悪くなって体が冷えるということです。副腎疲労の人なら、まさに同感するのではないでしょうか。
三つ目は、腰や膝などの関節が痛くなったり、弱くなったりする症状です。中医学では、腎臓は重要な臓器であるだけでなく、「腎気」と呼ばれる重要な基本エネルギーの源でもあると考えます。このエネルギーが腰や膝などの関節に栄養を与え、体を支えていると考えられています。腎臓に機能低下や不調があると、このような問題が生じます。
最後のポイントは、呼吸器の問題です。中医学でいう腎虚に伴う呼吸器の問題には、息切れ、呼吸の弱さ、疲労感、活力のなさといった症状があります。これらは副腎疲労の症状とまったく同じです。
副腎疲労の皆さん、これらの症状に心当たりはありませんか?
多くの人が頷けば、ますます僕は腎臓に興味をそそられます。
副腎疲労の根本的な原因として、腎臓に問題があるのではないか?それとも二次的な原因なのだろうか?
この謎は簡単に解けるとは思いませんが、可能性のひとつでも参考になればと、さまざまな可能性に目を向けてみることは大切ですよね。