ヨガのおかげ

副腎疲労の治療を初めてまもなく4年になろうとしていますが、ドクターから2つの運動をするように言われ、それを本当に4年間、一日もさぼることなく続けました。

2つの運動とは、ウオーキングとヨガです。台風の日や真夏日のように外に出られない時には、家の中で歩き回りました。

副腎疲労の治療を始めるまで、僕はヨガなどまったくやったことがありませんでした。ジムには毎日通っていましたが、ウエイトトレーニングに明け暮れ、ヨガやエアロビクスなどには目もくれませんでした。

副腎疲労の回復のためにヨガはとても効果的だということで、ドクター監修のヨガのビデオを見ながら4年前にやり始めました。

当時は、ただただビデオの中でインストラクターがやっているポーズや動きを真似てやっているだけでした。

なぜこんなポーズをするのか、この動きの何が良いのか、どういう効果があるのかなど、なーんにも考えず、ただただこれをやっていれば回復していくのだろうと思ってやっているだけでした。

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何度も言いますが、僕は本当に最近までひどいブレインフォグでした。いつも頭がボーっとしていて、物事を深く考えるのが苦でしたし、何を考えれば良いのかもよくわからず、何かを考え始めても何も解決せず、結局もやもやした状態のままでした。

でもこの半年ほどで頭にかかっていた霧が晴れてきて、何かに疑問を持って調べたり考えたりするようになり、何かをするときにも順序立ててできるようになってきました。

さすがにヨガも4年も続けているのでポーズや動きも身についてきて、より一つ一つの動きに集中し意識が行くようになり、最近はヨガをやりながら自分の体の内部で何かが動き始めたように感じるようになってきたのです。初めての感触です。それでヨガについても深く探求してみたいという気持ちになってきました。

ドクターのヨガプログラムは副腎疲労の人用に設計されていると言いますが、特にどのように効果的なのか自分なりに調べてみました。

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筋骨格系

ヨガの最中に、筋肉への血流が増し、体の組織に酸素と必要な栄養素を送り込みます。血流が増加すると、筋肉が正常に機能することができ、その上、筋力をつけるのに役立ちます。また、損傷した筋肉の修復を早め、糖を血流から筋肉に動させることで血糖値も下がります。

ヨガの動きにはストレッチが多く、筋肉がより柔軟になり、関節への負担を少なくします。年齢を重ねるにつれて関節が硬くなってきますが、ヨガによって関節の柔軟性を保つことができます。

心血管系

深くゆっくりと呼吸すると、迷走神経が刺激されるのだとドクターから聞きました。迷走神経は副交感神経系の重要な部分で体中に張り巡らされています。交感神経が敏感になるのを鎮め、興奮状態やストレス反応を抑えてくれます。迷走神経が活動しないとリラックスできません。

ヨガの深くゆっくりとした呼吸法で、副交感神経系が活発になり、心拍数と血圧が下がり、心身ともにリラックスでき、ストレスに対処しやすくなります。

呼吸器系

深呼吸をすると、肺の組織が伸びる事を知りました。肺組織のストレッチは、組織内の神経の一部を活性化し、これも副交感神経の働きを促進します。

ドクター自身も、毎日30分間呼吸法を実践していると話していました。僕はヨガをしている時だけでなく、PCで作業している時、歩いている時も、ちゃんと深く呼吸できているかに気をつけています。以前は呼吸が浅く、肺いっぱいに息を吸う事ができないような状態でしたが、今はとても穏やかにゆったりと呼吸でき、息をするだけでとても気持ちがいいです!

ホルモンの変化                   

ヨガをやっているとコルチゾールレベルが低下します。実は、これがドクターがヨガを推奨する大きな理由の1つです。

コルチゾールは、身体的、感情的なストレスがある時に分泌されるストレスホルモンです。コルチゾールレベルが高い状態が続くと、血圧は上がり、糖尿病の可能性を高め、筋力は低下、免疫系を弱めてしまいます。

最近、ヨガを終えた後、気持ちがとても落ち着いていることに気づくようになりました。そしてその落着きがずっと続きます。

初期の頃はとてもそんな感じではありませんでした。落ち着くどころか、なんだかもうワチャワチャで疲れるだけで、まったくリラックスなどしませんでした。だから、もし今そんな状態の人がいたら、焦らないで下さい。時間はかかりますが、じっくり続けてみて下さい。

脳に与える影響

ヨガでは瞑想する時間があります。その時、脳ではアルファ波が増加しています。アルファ波は、脳が発生する電気信号で、安静状態で集中して静かに考えている時に見られます。ある研究で、ヨガをした後、注意力が高まり、パフォーマンスが改善することがわかったそうです。

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ヨガは身体面でも精神面でも大きな利点があります。僕自身も、体調の改善と共に、ヨガの効果を実感しながら楽しんでいます。

最初は、ストレスでいっぱいだった僕を静かに落ち着かせることが目的だと思っていたのですが、それも間違いではありませんが、それ以上にたくさんの良い影響があることを知りました。

ヨガ自体は好きな運動とは言えませんが、幸せな気分にしてくれるこのエクササイズを、副腎疲労から回復した後も続けていきたいなと今は思っています。