もう言うまでもないことですが、日本の夏の暑さと湿度には本当にまいってしまいますね。今年はいつもに増して暑さが尋常ではありません。危険なほど暑いです。
暑さはどんな人にとっても耐え難いものですが、副腎疲労症候群に苦しむ人々にとっては、まさに拷問なのです。
副腎疲労の患者は暑さへの耐性がほとんどありません。
その理由はいくつかあります。
視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸の調整障害で温度調節がうまくできなくなります。
HPA軸は、視床下部、下垂体、副腎が相互に合わさって作用するシステムで、ストレス反応や体温調整など多くの身体のプロセスを司っています。副腎疲労は、このシステムがバランスを崩してしまって正常に機能していないことが多く、熱に対する反応がおかしくなり、正常な体温を維持するのが難しくなるのです。
副腎機能が変わってしまうことで電解質の不均衡が起こり、これが体の冷却能力に影響を与えます。
副腎は、ナトリウムやカリウムなどの電解質バランスを調整するホルモンを生成します。これらの電解質は適切な水分維持と体の冷却機構に不可欠です。副腎疲労になると、副腎機能の変化が電解質の不均衡を引き起こし、発汗や他の冷却プロセスがうまくできず、体の冷却能力に影響を与えます。
コルチゾールの生成が減少し、体温調整に影響します。
コルチゾールは「ストレスホルモン」として知られ、副腎で生成され、体温調整を助けます。副腎機能の低下でコルチゾール生成が正常にできなくなり、低いコルチゾールレベルは温度変化に適切に反応する体の能力を損ない、熱不耐性を引き起こします。
自律神経系の機能不全が、発汗や温度調節のメカニズムに影響を与えます。
自律神経系は、発汗したり血管を拡張したりして、無意識に体の機能を制御しています。これらは温度調節にとても重要です。副腎疲労はこのシステムを機能不全にしてしまい、発汗反応の低下や体を冷やすための効率的な血流変化がうまく働かなくなることがあります。これにより、暑さに対する耐性が低下してしまいます。
これらすべてを同時に経験した僕は、夏の間ほぼ引きこもって何年も過ごさざるを得ませんでした。
しかし今年の夏は違います!暑さをしっかり受け止め、ちゃんと対処できています。
かつての汗かきの自分が戻ってきました。
ダラダラと汗をかき、ドリーに汗臭い、暑苦しいと言われても、汗をかくことのすばらしさを味わっています。
朝起きて、あえてエアコンをかけずに何時間か汗だくだくで過ごしています。
気温35度、湿度70%で信じられない蒸し暑さの中、汗を流す自分に満足しているという変な男なのです。
まさに、副腎疲労になる前の自分の体です。
ちゃんとシステムが機能している体です。
汗をかくことがこれほど素晴らしい事だと、実感しています。
きょうもシャツを汗で濡らしながら体調の復活を確信し、幸せを嚙みしめています。