副腎疲労が眠れないワケ

副腎疲労になると、夜、まともに眠れなくなる。とにかく眠れないのです。

体は疲労困ぱいしているのにどうして眠れないのか。ドクターに聞きました。4つの大きな理由を説明してくれました。

「眠れない」と言っても、2種類の「眠れない」があります。一つは「寝付けない」入眠障害、もう一つは「何度も目が覚める」中途覚醒です。

僕の場合は、2つ目の「何度も目が覚め」て、朝まで眠り続けることができませんでした。非常に質の悪い、寝たのか寝ていないのか良く分からない睡眠でした。

副腎疲労と付き合ってもうかれこれ5年になるのですが、寝付けなくてどうしようもない、という夜は数えられるのですが、夜中に何度も目が覚めてしまう夜は、もう数える気にもならなかったし、そんな夜が普通になっていました。

sleeping problem

副腎疲労になると睡眠障害になる理由は、やはりコルチゾールに関係しています。通常よりコルチゾールを多く産出している状況下では、睡眠のホルモン(メラトニンなど)が悪影響を受け、寝付けなくなってしまうのです。

2つ目の理由は、代謝に関係しています。副腎疲労になると、代謝をうまく調節することができなくなってしまい、夜間、食事をとらないために血糖値が下がり、目が覚めてしばらく眠れなくなってしまいます。

3つ目の理由は、交感神経と副交感神経に関係しています。交感神経が活発になっている時は眠れなくなります。一方、副交感神経は体を休め、リラックスし、一日の疲れを癒すのを助けてくれます。副腎疲労になると、交感神経が支配し、副交感神経の働きを妨げてしまうのです。

4つ目の理由として、アドレナリンとノルエピネフリンが多すぎることです。いわゆる「闘うか逃げるか(Fight or Flight)ホルモンと言われているホルモンです。

副腎疲労になると、アドレナリンとノルエピネフリンも影響を受けバランスを失ってしまい、肉体的には疲れて休息が必要だし、精神的にはFight or Flightモードでアクティブになっているため、眠れなくなるわけです。

ドクターのこの説明を聞いた後、「あー、これだな」と思ったことがあります。毎日午前中のエクササイズで、腕立て伏せやウエイトトレーニングを少しヘビーにやった時、家事を少し一生懸命やった時、と言っても洗濯や掃除機をかけたりする程度ですが、そんな日は夜中に目を覚まし、1時間ほど眠りに戻ることができなくなってしまいます。体は疲れているのに、頭が休みたくないようで、いろんなことを考え始めてしまいます。

laundry
副腎疲労の人のほとんどが、眠れないという悩みを抱えています。ホルモンや自律神経のバランスが崩れてしまっている状況を、少しでも改善することができれば、眠りも改善してきます。PCやスマホの使用は寝る時間の1時間前までとか、ゆったりとハーブティーを飲むなど、自分なりの眠る前のルーティンを決めて、睡眠環境を整えましょう。