シンプルな体にはシンプルなサプリメント

「このサプリがいいよ」とか「あのサプリがすごく効いた」などという情報は氾濫しています。でも、副腎疲労の人がそういう情報を鵜呑みにして、安易に試した結果、大きなしっぺ返しを食らうことがあるので、きょうはそのことを書きます。自分の苦い経験と反省を込めて。

自分が副腎疲労だということがわかってから数カ月間、僕はいろんなサイトやYou Tubeなどで副腎疲労について検索しまくり、医者や栄養士、副腎疲労の経験者の話から、どのサプリメントが良いのか、どうすれば回復するのか、元に戻るのにどのくらいかかるのかなど、必死になってリサーチしていました。多くの人が同じようなサプリを勧めていて、僕も買って飲みました。

また、治療を受けはじめて1年くらいの頃、ドクターの指示通りにサプリメントを飲んでいるのに、全然良くならない、むしろ悪くなっていると感じ、何かが足りないんじゃないかと疑心暗鬼になって、また勝手にリサーチしてサプリメントを買って飲んだりしました。

ドクターに言われたサプリの上に追加して、飲んでいました。体にどんな害を及ぼすかなんてまったく考えもせず、良いって言っている人がこんなにいるのだから、間違いないだろうと思っていました。副腎疲労の回復につながるものであれば、なんでも試してみようという気持ちでした。

でも今思えば、You Tubeやウエブサイトで医師や栄養士が勧めているサプリは、副腎疲労のどの位のレベルの状態のことを話しているのかが言及されていませんでした。

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ドクターAの治療を通して、副腎疲労になってしまうしくみや、全身が影響を受ける理由、回復のステップについて本当に多くを学びました。現在もまだ学んでいる所です。

サプリメントの重要性についても同様です。副腎機能を強めるためにこのサプリ、足りないホルモンを補充するためにこのサプリ、という単純な話ではなかったんです。

副腎疲労の重症レベルになると、その体はもう普通の体ではなくなっています。普通の体ならまったく問題にならないようなことが、副腎疲労重度の人には大きな問題になるのです。

例えばミネラル。副腎疲労になると、必須ミネラルが不足してしまうので、回復には絶対必要だと多くの医師がアドバイスしていました。それで僕は、1年以上ミネラルを取り続けていました。ドクターAにその事を話すと「ミネラルは刺激が強すぎるので、今すぐやめるように」と言われたのです。

ビタミンCについてもそうでした。副腎にはとにかくビタミンCが大量に必要だ、という情報を信じて取っていましたが、それは僕が取るべきタイプのビタミンCではなく、量も間違っていました。

ビタミンCにも色々なタイプがあって、しかるべきタイミングで、しかるべきタイプのビタミンCを、しかるべき量取らなければならないのです。

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2018年からは、自分の判断でサプリを買って飲むことを完全にやめました。ドクターの説明を聞くと、自分の独断で取っていたサプリが、回復を遅らせる結果になってしまっていたかもしれない、と考えたりします。

ドクターは、サプリメントの取り方について、非常に明確に説明をしてくれました。

「重度の副腎疲労によって、体の機能が必要最小限のレベルにまで落ち込んでしまった場合、とるサプリメントもその体の状態に合わせて、かなりベーシックなものにする必要がある。細胞レベルで吸収される形でなければ、弱り切った体は受け入れることができない。いくらサプリメントを取っても、体が吸収・分解できなければ、なんの役にも立たないどころか、むしろ負担を増やすだけ。複雑なサプリメント、特定のハーブ、動物の副腎細胞であるグランジュラなどは避ける必要がある。」

「サプリメントを取りすぎている人が本当に多い。これは多くの人がやってしまいがちな間違いで、特に副腎疲労になった人は、とにかくエネルギーと栄養を補給しなくちゃと、ものすごい量と種類のサプリメントを取る。医師に指導されて取っている場合も多い。これは本当に危険なことだ。」

「サプリメント摂取は、本当に注意深く行わなければ、ひどい結果をもたらすことにもなりかねない。最初は、エネルギーが感じられて、元気になったように思うこともあるが、続けるうちにサプリメントを分解し続けなければならず、体にとって大きな負担になり、副腎疲労を悪化させる可能性がある。まったく反対の結果を招いてしまい、以前より酷い疲労感に襲われたり、クラッシュを繰り返す恐れもある。」

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今の時代、サプリメントはどこでも手に入るし、ネットで海外から購入することも簡単です。

僕はいろんな情報を元に、良しとされているサプリメントなら取らないより取ったほうが良いだろうと考えていました。ドクターは「普通の体ならね」と、サラッと言いました。

「普通の人にとって良いサプリメントも、副腎疲労の人、特に重度の人にとっては良いとは限らない。副腎疲労を抱えている人は、サプリメントを慎重に選び、量も注意深く調節する必要がある。サプリメントに含まれる栄養素が、体の要求にマッチしなければ、必ずと言ってよいほど悪い結果に終わる。体にとって、刺激が多すぎた場合には、またクラッシュしてしまうのも時間の問題。サプリメントは、たとえどんなに良い栄養素で体にとって有益なものであっても、自分の体がそれを吸収し、分解する能力がなければ害でしかない。弱ってしまっている体は、栄養素を分解するためのエネルギーがもう枯渇しているか、ほんの少ししか残っていない状態なので、吸収・分解することができない。」

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健康な時には、考える必要などなかったことを、副腎疲労になった今は考えなければなりません。サプリメントを吸収・分解するために使うエネルギーのことなど、健康体なら絶対に考えませんよね。

僕の体には余計な仕事をするエネルギーが残っていなかったので、そのエネルギーを使い果たすようなサプリメントの取り方は絶対にしてはいけなかったのです。

栄養補給し、体を元気にするはずのサプリメントが、僕にとっては体のエネルギーを消耗してしまう結果になっていたなんて…。完全に裏目に出ました。

僕には、自分の体が必要とする、そして受け入れられる最小限の栄養素だけを、最もエネルギーを使わない方法で吸収し、最も効率的に細胞に届き、そこで活用されるような形でとらなければなりません。そのために、個人個人にカスタマイズされた種類のサプリメントである必要があるのです。

量についても同じことが言えます。副腎疲労の現在のレベルに合わせた量を取る、回復している途中であれば、その段階ごとに量を調節していく必要があります。そうしなければ、また後退してしまう可能性があります。

僕のドクターは、これまでの2年半の治療のプロセスにおいて、何がうまくいって何がうまくいかなかったかをすべて把握しています。実験的に少し多めに取って、体の反応を見たり、新しいサプリメントを始める時にはごく少量から始めて徐々に増やしていく、という方法で、僕の体にぴったりあった量を探ります。

どのサプリメントを、どのくらいの量とるか、同じ栄養素であっても、最大限の効果を得るためのデリバリーシステムは何か。

体が弱っている時には、体が必要としている最小限の栄養素だけに絞り込む必要があるので、不要なサプリメントはストップしなければなりません。

しかし、これもいきなりやめてしまうと急激な反応が起きてしまうこともあるので、徐々にやめていく必要があります。ドクターのアドバイスを受けて、数日から数週間かけてゆっくりと減らしていきます。

ドクターによると、錠剤のサプリは、接合材や充填剤を多く含んでいるため避けたほうが良く、粉末も糖分を含んでいるものが多いので避けるべき。

一番良いのは液体で、しかもリポソームの形で細胞に効果的に伝わるシステムであることです。

つまるところ、栄養素は、体がそれを吸収する能力と合致した場合のみ有効だと言えるのであって、そうでなければ意味がないと言えるわけです。

正常な体であれば、栄養素も、加工食品も、多少の添加物などを摂取しても分解できる能力が十分あるのですが、副腎疲労の人の体はそうではありません。

必要最小限の機能だけを残して、他の機能はなるべくスイッチを切ろうとしている体です。ですから食べ物もできるだけシンプルにする必要があるように、サプリメントもシンプルで、適切に取らなければならないんです。

ドクターは力強く言ってくれました。「副腎は強くなれる。そして強くなった時には、疲労はおさまって、エネルギーがよみがえってくる。副腎疲労は絶対に回復する。副腎が機能を取り戻せば、健康な体も戻ってきて、昔、何も考えずに食べていたようにどんな食べ物でもまた味わうことができるようになるし、日常生活や仕事の中で受けるストレスくらいなら対処できるようになる。普通の生活を取り戻すことができる。」

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