「ノー」と言えるか

がむしゃらに働く、で、何かを成し遂げたい、お金も稼ぎたい、そう思う人は沢山いますよね。

僕もそういうタイプだし、ノンストップでいつも仕事をしていました。

ビジネスが成長していくのは本当に楽しいですし、大好きでした。

最後の一線を越えてしまうまでは…。

business person

「ワークライフバランス」なんて言葉は、僕のような小さな会社を経営するビジネスオーナーには絶対に実現不可能なもので、バランスなどまったく取れませんでした。

仕事100%で、完全にプライベートな時間などほぼ皆無でした。

たとえ夏休みやクリスマス休暇で海外にいても、メールや電話を完全に忘れられる日は、一日もありません。

精神的、肉体的、そして感情的なストレスはあまりにも大きく、途切れることがありませんでした。

このブログを読んで頂いている方には、僕とドリーがどんなストレスを抱えてきたか、お分かりいただけると思います。

働きすぎは、人生の様々な面で「壊滅的な」影響を及ぼす危険性があるのだと、ドクターに言われました。

幸せな人生を送りたいと思うのであれば、仕事と私生活の良いバランスを見出さなければなりません。

ドクターの長年にわたる副腎疲労患者の治療経験から、そして恐らくドクター自身が副腎疲労症候群になってしまった経験から言うには、このバランスを見つけることができない人々は、人間関係がうまくいかない、精神的・感情的に不安定になり、不健康なライフスタイルを経験することになることが非常に多いのです。

それは、自分自身の問題だけでなく、周囲の人々にも悪影響を及ぼし、問題はより大きくなり、幸せとは真逆の人生になってしまいます。

ドクターに言われた3つのポイントがあります。

 「やめ時」を知ること

どんなに仕事に追われていても、どこかで止まる、あるいは少なくともスピードを緩める必要があります。

仕事が終わった時には、リラックスして、何か楽しいことをする時間を作ります。

精神的にリラックスするためには、脳の休息が必要なのです。

振り返ってみると、僕はたとえその日の仕事が終わっても、脳が休んでくれませんでした。

いつもあれはどうしようとか、いつまでにこれをしないと…と常に脳が何かを考えている状態でした。

意識して、自分で仕事をストップする、スローダウンさせる、何も考えない時間を作る、これは本当に重要です。

「No(ノー)」と言うこと

断ることは難しいです。

でも、ノーと言うことを学ばなければなりません。

お客さんからの依頼、期待に応えようとして思い責任を負うこと、すでに手一杯なのに寝る時間を削って時間を捻出すること、そんなことに「ノー」と言うのです。

とにかく「ノー」と言って、自分のために時間を使うのです。

自分で始めたビジネスだし、好きな事を仕事にできるなんてなんて幸運なのかとも思っていました。

もっともっとやりたい、お客さんに求められたら断るなんてとんでもない、どんな要求にも「イエス」と言い続けました。

しかし、とうとう「イエス」と言いたくても言えない事態が起こりました。

毎日のように、早く返事を欲しいと言われ、僕は「イエス」と言えなかったけれど、「ノー」とも言えず、グダグダといろんなことを言いながら時間稼ぎをして、そのうち体調が良くなるはず、良くなったらすぐに「イエス」と言おうと思っていました。

でもそうはなりませんでした。

罪悪感を感じずに「ノー」と言うには、考え方を変える必要があります。

他のことをする

週末、会社は休みなのに特に何もすることがないから、ついPCに向かって仕事をしてしまう。

そんな人は、その習慣を断ち切らなければなりません。

好きな事、興味のあることをやりましょう。

趣味を通して、貴重なスキルを身に着けたり、創造性が豊かになったり、新しい仲間ができたりと、良い事づくしです。

なによりも楽しい充実した気持ちになります。

もし、仕事以外にやることが見つからない、と言う人は、何か新しいことに挑戦する時です。

BBQ

この3つのポイントはすべて、自分の焦点をシフトチェンジすることだとドクターは言いました。

仕事をするときに優先順位をつけて取り組むのと同じように、プライベートの事にも優先順位を付けてやることです。

仕事も自分の生活も、どちらも楽しまなければ意味がありません。

 

働き過ぎがどのように副腎疲労を引き起こすのでしょうか?

そもそも人が持っているストレス反応システムは、生きるか死ぬかという脅威に対処できるように備わっているものでした。

生死の危機、それだけです。

だから、生死にかかわるようなストレスに対する体の最初の反応はコルチゾールを放出することなのです。

これは、命を懸けて闘うか、あるいは脅威から逃げるか、どちらの方法を取るか体が準備するためのホルモンなのです。

stone age

現代社会では、生きるか死ぬかというような脅威に見舞われることはそう多くはありません。

今、僕たち現代人が受けるストレスというのは、ほとんどがライフスタイルに基づいています。

仕事や人間関係などです。

生死の脅威とは異なるタイプのストレスなのですが、体はその違いを区別できず、同じように反応システムが働いてコルチゾールを出します。

どんなストレスでも、体にはストレス反応が起き、副腎疲労を引き起こす、または悪化させることになるのです。

何をストレスに感じるかは、一人一人違います。

僕の場合は、仕事に追われ週末も休みなく働き続けたこと、仕事の期限、要望の多さ、高すぎる期待、常に新しいものを作りだす苦労、外国人講師達(大人の体をした子供たち)の対処、とにかく自分で何とかできることをはるかに超えた状況が続き、とうとう仕事中に崩れるように倒れてしまいました。

ストレスは“サイレント・キラー(静かな殺人者)”だと言われますが、100%納得です。

仕事のし過ぎから、疲労、体重超過、精神的不安定などの様々な不調を起こす可能性があります。

そこで休まずに、ストレスを与え続けると、これが副腎疲労に発展し、どんどん体のあちこちがおかしくなっていきます。

消化器系の問題、肝臓、心臓、呼吸系、肌、気分(鬱)、ブレインフォグ、疲労感、血糖の問題などありとあらゆる変調があります。

この状況が変わらなければ、深刻な影響を及ぼし、最後には、 体のシステム全体を崩壊させてしまうのです。

自分の生活はもちろん、周りの人全員に影響を与える可能性があります。

だからこそ、そんなことが起こる前に自分の生活をしっかり見つめてください。仕事に追われていませんか?

人生は一度きり、楽しまないと!