しょっぱいものが欲しい、でも塩は選ぼう

副腎疲労で現れる症状として代表的なものが「塩を欲する」ということです。やたらしょっぱいものを食べたくなる、という現象です。塩は副腎疲労患者にとって、とても大事な要素です。今日は、ドクターから聞いた話を含め、塩について話そうと思います。

塩は、代謝機能にとってとても重要な役割を果たしています。人間の体は、ナトリウム/カリウムポンプという小さなポンプによって生成されるエネルギーで動きます。考えられるほぼすべての人体の機能を含む化学反応のほとんどが、体内のナトリウムとカリウムに依存しているのです。それほど塩分は大切なもので、そのナトリウム/カリウムのレベルは主に副腎のホルモンによって調整されています。

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副腎はアルドステロンというホルモンを分泌しますが、このホルモンが塩/ナトリウムを制御する役割を持っています。副腎が健康で強ければ、アルドステロンレベルが高くなり、塩分を保持する能力も高くなります。体内の水と塩分のバランスが崩れると、アルドステロンが働き、血管を収縮させて塩分の吸収を促し、血圧を調整してくれます。コルチゾールも同様の機能を持っています。

逆に副腎が弱って、アルドステロンやコルチゾールレベルが低くなると、水と塩分のバランスが調節できなくなってしまい、体は塩分不足で、常にしょっぱいものを欲するようになるわけです。

 

人体の基本ルールとして「水は塩についていく」というルールがあります。

副腎疲労になると、ホルモンを作り出す能力が弱くなり、塩分を保持できなくなり、それにともなって水分も失ってしまう訳です。血圧が下がり、脱水症状になり、ふらついたり目眩がしたりするのは、こういう理由からです。

体が塩分を保持できずに起こる問題は、様々な機能不全につながり、体にとって大きなストレスになります。

体は、酵素を出し代謝プロセスを実行するために、水と塩が必要なのです。この2つが不足すると、機能不全が様々なレベルで起こります。

解決策はシンプルです。十分な塩分を補給すれば良いのです。副腎が健全な機能を取り戻すまで、自分で塩分をしっかり制御するわけです。

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次にどんな塩が良いのか、という話です。副腎疲労であれば、精製塩は避けるべきという事はもうご存じだと思います。ドクターにも聞いてみましたが、「通常の」海塩で十分だと言いました。

体に良いと言われるピンクヒマラヤ塩について聞くと、ヒマラヤソルトはヨウ素を摂るのにとても良い食品で、運動をして沢山汗をかいた時などはヒマラヤソルトがとても良いそうです。逆にあまり汗をかかない人は、普通のシーソルトが良いという事です。また、ミネラル分がとても多く、中には刺激が強く過ぎる場合もあると言う事です。僕自身がそうでした。ヒマラヤソルトを使った日、夜まったく眠れなくなってしまった経験があります。それ以来使っていません。

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Celtic SeaSalt(ケルト海塩)を勧める医師もいます。薄いグレーの色で少し湿り気のある塩で、ピンクヒマラヤ塩よりもマグネシウムが高く、ナトリウムは低いということです。僕にはこの塩も刺激が強すぎるような気がします。

日常的に使っている塩は、天日塩の「南の極み」という塩です。スーパーや輸入食品店でよく売られていて手頃な価格です。いろいろと試してみて、この塩がとても体にあっているようです。

副腎疲労であれば毎日、少なくとも小さじ半分の塩を摂るようにすると良いでしょう。健康な人はもう少し多めの小さじ1杯と半分くらいです。

また、自分の体にはどんな塩が合うか、どんな塩を欲しているか、色々と試してみて自分にあった塩を見つけて見て下さい。