コンニャクで脱水症状?!

副腎疲労と共に歩むこの長旅で、今まで自分が思いもしなかったことを知らされることになりました。その一つは、自分の弱さです。

その言葉通り、自分の体がここまで弱くなるのか、と思い知らされました。3年もの長い間、僕はほとんど何もできない役立たずだったのです。

「箸より重いものを持たない」という日本の諺がありますが、大げさではなく本当に箸や歯ブラシを重く感じるほど、弱りきっていました。

このブログでも、次から次へと機能しなくなる体、不調に不調が重なってもうウォーキングデッド状態だった日々のことを書きました。

walking dead

この「弱さ」は、目に見えて現れる身体面の弱さだけでなく、体の内面、各器官や内臓、神経まで弱くなってしまいます。体中が非常に過敏になり、ちょっとしたことで反応し、前は何でもなかったような事に体が対応できなくなります。

今日は、そんな弱さを実感した一つの現象についてお話しします。

食べることにこれほど苦労するとは、想像すらしていませんでした。特にアレルギーなどが無くても、特定のものを食べると体が反応し、あるいは消化分解できず、酷い不調に陥るような状態です。

コンニャク、日本に来るまで見たことも聞いた事もなかった食べ物です。でも一度食べて以来、大好きになって、おでんや鍋でコンニャクを食べるのが大好きです。鍋の季節がくるのをいつも楽しみにしていました。ドリーも僕がコンニャク大好きなのを知っているので、いつも多めに入れてくれました。

しゃぶしゃぶやすき焼きの食べ放題レストランでも、僕はしらたきをいつも沢山取って食べていました。

しかし、ある時からしゃぶしゃぶ、鍋などを食べた日の夜、眠れなくなり、その上なんだか体が落ち着かず変な感じで一晩中起きているような状態になったのです。副腎疲労であることがわかって、食べ物にも気をつけていた頃です。

鍋を食べるとなぜか眠れない、ということが3回ほど続けて起きて、僕はドリーに、鍋ものを当面食べない、と言いました。しゃぶしゃぶ食べ放題もストップしました。

どうして鍋を食べると眠れなくなるのか、どうしても理由がわからなかったのですが、大好きなメニューを禁止しなければならなくなり、僕もドリーもがっかりしました。

hot pot

しかしなぜ、以前は平気で食べていた鍋やしゃぶしゃぶで、眠れない事態になってしまったのか、その理由はずーっとわからなかったのですが、つい最近、やっとその理由が解けたのです。

副腎疲労になってから、何を食べ、何を食べないか、注意に注意を重ねてやってきました。副腎疲労の回復を助ける食べ物は進んで食べるようにしています。

コンニャクは、腸の健康を促すスーパーフードで、善玉菌を増やし悪玉菌を減らすとても良い食べ物だと医者が話しているのを聞き、心がけて食べるようにしていました。

ドリーは、コンニャクの煮物やきんぴら、ちょっとピリッとした味付けなどにして、小さな小鉢に入れてよく夕食に出してくれました。

2人ともお通じがとても良く、腸の健康にとても良いことを実感していました。それで僕は毎日食べたいとドリーにリクエストを出し、必ず夕食にコンニャクが出るようになりました。

「あ、きょうはコンニャク買うのを忘れた」とドリーが言った次の朝は、あからさまに便秘になってしまうほど、体が正直にコンニャク効果に反応していました。

konnyaku

しかし、ちょっと困ったことも始まっていました。せっかく良く眠れるようになっていたのに、なぜか不快感で夜中にまた目が覚めるようになったのです。一体どうしてなのか、と僕はリサーチを始めたのです。

そして、一つの仮説に辿り着きました。コンニャクです。コンニャクは確かに腸にとても良いのですが、その性質上、水分をぎゅーっと吸収してしてしまうことがわかりました。つまり、コンニャクを大量に食べると、体の水分が思いっきり吸い取られてしまうのです。

健康な人なら問題になるほどのことではないのですが、副腎疲労はそうはいきません。ただでさえ脱水ぎみになっているので、いつも水分を補給していなければならないのです。コンニャクを食べ過ぎて、僕はちょっとした脱水症状になっていたのです。しかも夕食に食べていたので、夜寝る頃には水分が奪われてしまい、それで気持ち悪くなって眠れなくなっていたに違いないと。

この仮説を実証するため、僕はテストで、コンニャクを夕食時に食べる日と食べない日を比べてみることにしました。夕食後は体が寝る準備に入るため、ざわざわした感じにはならないのですが、コンニャクを食べた夜はやはり喉が渇いた感じで、ちょっと落ち着かないような気持ちになりました。ああ、コンニャク仮説は正しいかもしれない、と思いました。

それから、その日は夜中の3時ごろに汗をかいて目を覚まし、90分間寝付けませんでした。また、胸のあたりがちょっと重苦しい感じもしました。その夜は本当に眠れず、 ちょっと寝ては起きる、また寝ては起きるの繰り返し、そして次から次へと変な夢を見ていました。

朝目が覚めたとき、胸のあたりにまだ不快感があり、いつもよりも重いと感じました。あ、脱水状態だとすぐに思いました。起き上がってすぐキッチンに行き、グラスにシーソルトを入れて、水を4杯ガブガブと飲みほしたのです。

この眠れない夜こそ、しゃぶしゃぶや鍋を食べた日の眠れない夜と同じだったのです。つまり、しゃぶしゃぶや鍋が問題だったわけではなく、その中に入っていたコンニャクやしらたきが問題だったのです。しかも僕は好きだからと、人の何倍も食べていたのです。

翌日、こんにゃくを食べずにベッドに入ったのですが、一晩中目を覚ますことはありませんでした。成功!

これはコンニャクによる脱水で眠れなくなったのだとほぼ確信しました。 今夜もう一度試して、状況がどうなるかを確認します。

ここで学んだ教訓は、健康に良い食べ物であっても、またいつも食べていて特に問題はないと思っていても、なにかちょっとでもおかしな感じがあれば、数日から数週間実験し、自分の体がどのように反応するか、注意を払うことです。

食物だけでなく、サプリメントについても同じ事が言えます。他の人には良い物、何の問題もなくても、自分の体には合わない、逆効果になることがあるのです。

副腎疲労とは、それほど繊細で一人一人違った現れ方をします。だからこそ、治療が難しいのです。