血糖値が大暴れする副腎疲労

2016年の2月、まだ自分が副腎疲労だとわからなかった時のことです。朝からある企業で7時間の集中講座があり、全プログラムを終了した後、少しクラスに残って受講者からの質問に答えたり、追加の説明をしていた時でした。

空腹時に、フラフラになったり、めまいがしたり、手がしびれたりする症状、低血糖が原因で体調が非常に悪くなるのを経験していたので、それ以来、僕はいつもすぐに食べられるようなスナックを持ち歩くようにしていました。

アーモンドやくるみなどのナッツ類、そして鶏のささみの燻製です。これは一つずつ真空パックされていて、常温で保存でき、プロテインが豊富で、実はこれもボディビルダーのお気に入り、しかもおいしいです。

nuts

この日は参加者も多く、また企業の人事部の人などが大勢見学に来ていたりして、部屋は人で溢れていました。

昼食をとってからすでに5時間以上経っていました。そしてまたあの変な感じが襲ってきたのです。

急に心臓の鼓動が早くなり、その鼓動で体全体が揺すられるようで、僕はすごく不安になり、このままだとまたパニック発作のようになってしまうと感じました。手が震え出し、頭は朦朧として、フラフラです。

今すぐ、何か食べないとまずいと思い、部屋の隅に行ってみんなに背を向けて、鞄の中からナッツをひとつかみして口に放り込み、続けて、やっと餌にありついた犬のように、鶏のささ身をむさぼるようにがつがつ食べました。

ペットボトルの水をがぶがぶ飲んだところで、正気に戻り、ようやく落ち着いたのです。

hungrydog

僕はゆっくりと元の場所に戻り、何もなかったように話を続けました。

ほんの2~3分の出来事だったのかもしれませんが、僕には30分位に感じました。なにがあっても、情けない取り乱した姿など見せるわけにはいかないという気持ちがいつもありました。

僕は確信しました。僕の体に絶対に何か問題が起きている、そのせいで、こんなふうにコントロール不能な状態になってしまっているのだと思いました。

これがきっかけになったのか、それ以来、僕はたびたび低血糖症状に悩まされるようになりました。

食事のタイミングにものすごく気を使うようになりました。絶対に、空腹を感じることが無いよう、いつも気をつけていました。

一旦、空腹状態になってしまうと、どうなるかと言うと、まず自分の周りにあるものが異常に気になり始め、次に震え始めたり、頭がボーっとなってめまいのようになってしまいます。

ものすごくイライラしてしまうことも時々あって、自分の近くにいる人全員にどなりたくなるような感じもありました。

hulk

自分だけがこんな風に大変な思いをしているのを、誰かのせいにしてぶつけたくなってしまうんです。

ドリーにもそんなイライラしたところを、何度も何カ月も見せてしまい、本当に申し訳ないと思ってます。

今まではお腹がすいたくらいで、こんなにフラフラになって、手がしびれたり、心臓がバクバクなったり、頭が朦朧としてパニックになりそうになる、なんてことなかったんです。本当に。

体がまったく制御不能になっていたんです。

年に一度、近所のクリニックで通常の健康診断を受けていますが、血液検査をするため朝食を抜いていかないといけません。そう言われるだけで、あーまずいと不安になってしまうのですが、空腹で測った血糖値は正常範囲内です。「なんの心配もありませんよ」と毎年言われます。

あんな症状が起きているにもかかわらず、何も問題はないというのです。これが副腎疲労の難しさだな、と思います。普通の検査では何の異常も見つからないのです。

ようやく最近になって、血糖値の急降下でフラフラになることはなくなりました。2年以上かかりました。

by カエレバ