感情のアップダウンが副腎に与える影響

ご存知のように、副腎疲労は肉体的ストレスや精神的ストレスによって引き起こされ、悪化します。

ストレスは、人が考えるよりずっと有害で、信じられないほど健康に悪影響を及ぼすのだと、ドクターに言われました。

高血圧、高コレステロール、炎症、さらには特定の癌など、深刻な問題を引き起こす可能性があります。

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残念なことに、ストレスは累積していくのです。なにもせずに、ストレスを受け続けると、何年にも渡って蓄積し、増え続けていきます。

長期に渡ってあまりにもストレスを受けすぎて、それが原因となって健康を害し、死に至ってしまう例も沢山あります。

このような状況は、現代のライフスタイル、仕事の量、働き方、人間関係などでいつでも誰にでも起きる可能性があると、ドクターは言います。

実際には、日常生活の中で起きる身体的な出来事、精神的な出来事が、ストレスを引き起こしているのです。

最も一般的なストレス原因は、以下のようなものです。

  • 病気
  • 感染症
  • 運動のしすぎ
  • 運動のしなさすぎ
  • 痛み
  • 糖尿病などの慢性疾患
  • 消化器系の問題
  • 人やモノ、環境に対する否定的な感情
  • 人間関係の問題
  • 仕事上の問題
  • メンタルヘルスの問題
  • 過労

感情の浮き沈みは、ストレスの原因になります。良い感情でも悪い感情でも、とにかくアップダウンが激しいのはストレスになると言うのです。

副腎疲労になっている場合、感情が激しくアップダウンすることで、回復プロセスが邪魔され、悪化してしまう可能性があるとドクターは言います。

治療にどれほど懸命に取り組んでいようとも、感情的な出来事がこれまでの努力を無にしてしまい、体調を悪化させたり、悪ければクラッシュさえ引き起こすかもしれないのです。

順調に回復させるには、感情的になる状況を避けること。

そして、避けられない感情的な出来事が起きた時にどう対処するかについて、事前に対応策を考え、計画を立てておくことが重要だと言います。

僕のドクターは計画を立てるのが大好きなので、いくつかのアイデアをくれました。

その鍵は、エネルギー埋蔵量を可能な限り維持することだと言いました。

副腎疲労の人はみんな良く分かっているのですが、来週の、いや明日の体調がどうなるか、予測ができません。

きょう調子がよくても、明日はぐったりかも知れないという、不安定な毎日を過ごしています。

すべては、その時の体調、その時の精神的な状況が、起こる出来事に対応できるかどうか、という事なのです。

僕の体調がボロボロで、パニック障害に何度も襲われていた頃の出来事を覚えています。

誕生日のディナーにドリーと出かけた時の事です。乳がんの手術が迫っていたドリーは、僕に入院の事や、念のため何かあった時のことを話し出そうとしたのですが、僕は体も精神も、まったくその話を受け止めることができず、彼女の話を遮ってしまったのです。

もう人として機能していませんでした。人の形をしてはいるものの、中身は完全にぶっ壊れた状態でした。

あのままドリーが話を続けたら、僕はその場で心臓発作か脳卒中でも起こしてしまいそうな状態で、それほど弱り切っていたのです。

あの時のことを考えながら、ドクターの言う「避けられない感情的な出来事に備えて計画しておく」というのはどうすればよかったのかな、と考えます。

果たしてあの状況で、計画してちゃんと対応できたかどうか、自信はありません。

当時は、自分が副腎疲労であることもわからなかったし、自分の体調が日ごとに悪化していくことに恐怖を感じていて、もうそれ以上のことを引き受ける余力もなにもなかったのです。

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ドクターが助言してくれたいくつかの方法を紹介します。状況に応じて、これらの中から選択することも、組み合わせて実践しても良いと思います。

  • 感情が不安定になった時には、ただそこに座って静かにじっとしているようにする
  • 立っている時に何か起きると危ないので、いつもできる限り座るようにする
  • なにかおかしいと感じたら、大きく呼吸をする。
  • 一日を通して、頻繁に休憩を取る
  • 時間があれば昼寝をする
  • 食べすぎ飲みすぎに注意する
  • 空腹にならないよう、常に軽食をカバンやポケットに入れておき、エネルギーが低下したときにすぐ食べる
  • 約束をしていても、当日の体調がすぐれない時にはキャンセルする
  • 楽しく、気分良くいられる人と一緒に過ごす
  • ストレスを感じる人を避ける

・肉体的なものに限らず、精神的に疲れるような出来事があった後は、丸一日休養をとる

副腎疲労であること、ストレスがかかるのは良くない事、回復する病気であること、いろいろわかっている今であれば、同じ状況でももう少しうまく対処できたと思います。

自分になにが起きているのかまったくわからず、その不安と恐怖が大きすぎて、あの時の僕は本当に壊れてしまっていました。