ドリー、再び乳がんに 2021年初

今年に入ってすぐ、我が家にまた試練が訪れました。

L and D家は、夫婦2人だけの家族です。だからどちらかが病気になると、もう一人の肩にすべての負担がかかってしまいます。

僕が副腎疲労症候群などと言う奇妙な病気で体調がおかしくなって以来、長い長い治療の日々が始まり、今も続いています。ドリーは我慢強く、ビジネスも家の事も、大きな事も小さな事も、とにかく何もかもやってくれました。その上、食べるものを厳しく制限している僕の食事をいつも工夫して作ってくれました。彼女が、ビジネスと家庭の両方を乗せた大きな船の船長を長い間務めてきてくれました。とてもきつかったと思います。

 

今年に入ってすぐ、ドリーは再び乳がんになってしまいました。

前回、彼女が乳がんと診断されたのは5年半ほど前のことです。

あの時、僕はその事実を受け止める余力がまったくありませんでした。病気の状態や入院や手術の話を聞くことすらできなかったのです。自分があまりにも病んでいて、自分の体を何とか日々持たせるだけで精一杯で、それ以外のことを考える精神力も残っていませんでした。

2016年に手術を受けた後、ドリーは毎年定期健診を受け、いつも「異常なし!」と言って明るく報告してくれました。丸5年となる今年の検診に行く日、「5年で一区切りと言われているから、これで卒業かな・・・先生にお礼言わなきゃ」などと言いながら、いつも通り明るく病院に向かったのですが、ドリーも僕もまったく想定していなかった結果が伝えられたのです。

細胞を取って精密検査を受けてはじめて確定診断が下りるのですが、エコー画面を見たドリー自身が「これは乳がんだ」と確信していたようです。 

家に戻ってきて、ドリーはいつものように冷静に、まったく沈む様子もなく病気の状況、この後の検査スケジュール、手術の予定などを説明してくれました。今回は、ちゃんと話を聞くことができました。心臓がバクバクしたり、呼吸が荒くなったり、パニックにもならず、落ち着いて話を聞くことができました。ストレスの大きな事にも多少対応できるようになり、副腎疲労が回復してきた証拠です。

f:id:landd:20210524233003j:plain

ドリーも僕も気になったのは、毎年検診を受けていて、去年は異常なしだったのに、ほんの1年の間に結構大きな腫瘍ができてしまっていたことです。

この1年の間にドリーにかかっていたストレスを考えざるをえませんでした。

以前のブログにも書いたように、彼女も中程度の副腎疲労になり、何度かクラッシュしてしまったこともありました。

副腎疲労は様々なホルモンがバランスを崩してしまいます。ドクターによると、エストロゲン陽性の乳がんは、副腎疲労が引き起こす様々な症状や病気の一つだと言います。ドリーの病理検査の結果は、エストロゲン陽性でした。

乳がんと判明してから入院手術までのほぼ2カ月の間、前回と同じように、ドリーはいつもと何ら変わらず明るく過ごし、手続きや準備をしながら落ち着いて過ごしていましたが、新たに加わった日課は、野菜スープです。抗腫瘍効果のあるアブラナ科の野菜をたくさん煮込んだスープを毎日作って、朝食時に飲んでいました。(野菜スープは手術を終えた今も毎日続いていて、僕も週に2回ほど飲んでいます。)

そしてこれも前回同様に、一人で入院し、(今年は僕も付き添って行けたと思うのですが、コロナの感染防止のため病院に家族が行くことは禁止されていました)一人で退院して、2時間かけて電車を乗り継ぎ、無事に戻ってきてくれました。

 

乳がんは、手術で取りきったら終わりではありません。その後の全身治療が長年も続きます。

二人で僕の副腎疲労治療を何年もかけて乗り越えてきたように、ドリーの治療も乗り越えていきます。