ストレスがピークだった頃、僕の体にはいつも電流が流れているような感じでした。以前の記事にも書きましたが、コンセントに指を突っ込んで、感電するような感覚でした。このような発作的な症状に何度も襲われました。
一体どうすればこのストレスに対処できるのか、僕はまったくそのすべがなかったんです。
医師にも「ストレスを減らすように」と言われるだけで、どうすればストレスが減るのか、どうすればリラックスできるのか、誰もそこは教えてくれませんでした。
ネットでストレス解消法を検索したり、ストレスと闘う方法などの本を買ったりしましたが、もうそういう段階ではありませんでした。
ドクターAの治療を受け始めてからも、何度も「リラックスすることが大事」と言われたのですが、僕が知りたいのはどうすればリラックスできるのか、という事なんです。
もうすでに僕はストレスの嵐の真っただ中にいるのだから、そこでリラックスするように、と言われてももうどうにもならないんです。
すると、ドクターはいくつか教えてくれました。
瞑想
一日にたとえ数分程度でも、不安を和らげることができることが証明されています。
最も効果があったのは、ヨガの「死体のポーズ」。これは本当に力が抜けて、呼吸も深くなって、心身ともにリラックスできます。死んだように仰向けになって、10分程度そのまま何も考えずにグダーっとしているだけです。
手のひらを上向きに、足は広めに広げます。意識としては、眉間が緩む感じです。歯を食いしばらないように緩めることも大事です。
ゆっくり呼吸する
僕は状況に応じて2種類の呼吸法をやっています。 本当に体調が悪く、元気がない時には、50%から60%の容量で呼吸します。 思いっきり100%で呼吸すると、副腎を刺激する可能性があるとドクターに言われ、完全に息を吸い込むことはせず、半分程度にしておきます。
目を閉じて、ゆっくりと鼻から吸い込んで、お腹に空気を入れ、そしてそれを完全に吐き出します。 口から吐くのではなく鼻からです。
そして、息を止めるようなこともしません。体にとって刺激になるようなことはせず、とにかく自然にそして軽めにするのが大事です。
もう一つの方法は、とても気持ちが落ち着き、気に入っている方法です。もっと前からこの方法を知っていればよかったな、と思うくらいです。これもヨガで知った方法「片鼻呼吸」です。
1つの鼻孔を親指で栓をしてゆっくりと息を吐き出します。 そのままもう一度息をすってから、今度はもう一方の鼻孔を小指で押さえて息を吐き出します。鼻孔を交互に押さえながら5〜10分間これを行います。寝る前にこの呼吸をすると、寝つきがよくなります。
この呼吸法には非常に多くの利点があります。神経系を落ち着かせ、緊張や不安を和らげるのに最適な方法です。頭もすっきりし集中力も出ますし、頭痛を和らげてもくれます。
スピードを落として、しばし留まる
一度にいろいろなことを考えたりやったりせず、一つのことに集中することを意味します。 吹いている風に気持ちを向けてみる、歩いている時に足が地面を打つ感覚に集中する、食べている時に噛んでいる感触を味わう。
5分間だけ、自分の周りの小さな事に100%集中してみる、ということです。自分の感覚の中に完全に入り込んでみると、不思議なことに緊張感が減ります。ウオーキング中にこれをやってみるのが大好きです。
社会とのつながりを持つ
人と話すことです。 直接会って話をするのが最善ですが、電話でも大丈夫です。
僕は日課のようにほぼ毎日最寄りの駅まで歩いて、駅ビルに入っているお店で買い物をするのですが、店員さんとできるだけ言葉を交わすようにしています。毎日のようにお店に行くので、お互いに顔も覚えました。店員さんは忙しいのはわかっているので、長くおしゃべりはしませんが、ほんの2~3分、他愛もない話をするのがとても楽しいです。
温熱パッドで温める
肩や首に温めたパッドを置いて、目を閉じ10分間リラックスする時間を取るようにすると良いとドクターに言われました。
なんと、僕の家には、肩用、腰用、背中用、アイマスク、といくつもの温熱パッドがあったのですが、僕は使った事がありませんでした。いつもドリーが頭が痛い時や、肩が凝った時に、電子レンジで温めて使っているのを見ているだけでした。使うべきだった…。
中に小豆やサクランボの種、ハーブが入っているものがとても良いです。
ボールをゴロゴロする
テニスボール大の固いボールを使って、背中のマッサージをします。ボールを床の上に置いて、その上にあおむけに寝て、背中のツボをゴロゴロと刺激します。
肩や首は自分の手が届きますが、背中はどうやっても無理なんですよね。そこでこのボールを使います。肩甲骨の間など、狙ったところにピンポイントで持って行くことができます。
強さは、自分の体重の掛け方で調整します。自分の体をもぞもぞとずらして、腰やおしりの方までゴロゴロと押していくと本当に気持ちいいです。
僕は1年以上、このマッサージを続けていたのですが、副腎疲労の度合いがかなり進んでしまい、この気持ちいいマッサージをすることができなくなって、やめざるを得ませんでした。
笑うこと
実は笑う事がストレス解消に良いということを僕は知りませんでした。ドリーが、日本人なら全員知ってるよ、と当たり前のことのように言って、僕はちょっと驚きました。
笑うとコルチゾールレベルが下がり、エンドルフィンが上がると、ドクターも言っていました。 でも実際のところ、あまりにも強いストレスで僕は笑う事すら忘れてしまっていたんです。
今は、僕もゆとりを取り戻し、体調もだんだん良くなってきて、笑うことが多くなりました。You Tubeでアメリカのコメディを見て馬鹿笑いしたり、ドリーが日本のお笑いを見てゲラゲラ笑っているのを見て、意味は全く分からないけど笑っているドリーを見てなんだか楽しくなって僕も笑ってしまいます。笑うと、本当に気分が良くなるんだな、と知りました。
音楽を聴く
僕は音楽は大好きで、クラシックを聞いて落ち着いた気分になることがよくありました。
でもストレスが続いて、体調が悪くなってくると、好きな音楽を聴くことさえ、思いつかなくなっていました。
ドクターが、癒し系の音楽は、血圧を下げ、心拍数を落ち着かせ、不安を取り除くという話をしてくれたので、心がけて音楽を聴くようにしました。
激しい音楽を避け、音量も低めにして聴いています。80年代の音楽は、僕の楽しかった青春時代を思い出させてくれて、気持ちがとても安らぎます。
運動
僕にとっての運動と言えば、絶対ウエイトリフティングです。30年以上ほぼ毎日ジムに通っていましたので、続けられるものなら続けたかったのですが、どうにも自分の意思に反して、まったく力がでなくなってしまいました。
最近、たった3Kgのウエイトでやり始めたものの、今でもなかなか難しいです。どんな軽い運動でもエンドルフィンを放出し、ストレス解消に効果があると言います。肩の上げ下げや頭を回すなど、ちょっとしたことでも、不安を軽減し、気分がよくなります。
皆さんに参考にして頂けると嬉しいです。ストレスがひどくなりすぎて何もできなくなる前に、ぜひ試してみて下さい。
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