副腎疲労症候群の中でも重症レベルまで行ってしまった人の体は、とにかく生き残るためにエネルギーを節約しようと、体のあらゆるシステムや機能を減速させます。
肝臓も例外ではありません。 肝臓の働きがスローダウンすると、代謝した老廃物を、健康な時のように素早く排出することができなくなります。
当然、肝臓には老廃物が溜まってしまうのですが、これは、肝臓の検査ではまったく異常数値としては現れません。正常値を示します。
これが僕のドクターがいつも言っている、通常の医療ではまったく異常を見つけられず、どうすることもできない理由なのです。
検査結果しか見ない医者には、副腎疲労症候群はまったくもって”謎の不調”なのです。
肝臓の働きが弱まった影響で、老廃物が対外に排出されずどんどん積もって蓄積していくと、その影響がどこに出るかというと「脳」です。
老廃物は脳に移動していって、そこで炎症を引き起こすのです。
さらには、神経系にも問題を起こす恐れもあり、情報を処理するのに時間がかかるようになったり、理解しにくくなったりという影響が出ます。これが僕が数年間、直面してきた問題です。
情報処理(すなわち、読む、聞く、考える、覚える、計算する、問題を解決する、先を読む、論理的に考えることなど)に本当に苦労していました。
脳がシャープに働かず、思考回路がこんがらがったり、入って来た情報を解釈することにちょっと苦労するようになります。
副腎疲労の治療を行っている医師でさえ、このブレインフォグ(肝臓の働きを含めた)の対処を間違ってしまう傾向があると、僕のドクターは嘆いています。
とにかく肝臓を解毒しようと、副腎疲労がかなり進んでしまった患者に対しても、ハードな解毒をしているのです。
たとえば、浣腸、クレンジング、赤外線サウナ、鍼治療、リフレクソロジー、ディープティシューマッサージ、ハーブ、キレート、カイロプラクティックなどです。断食をさせる例もあります。
これらは健康な人々にとっては効果的かもしれませんが、すでに体力を失っている人、体の機能が弱っている人にとっては、こうした強力なデトックスは体調を急激に悪化させることがあります。
以前のブログでその経験を話しました。(鍼治療、カッピングなどの荒治療を受けてしまい、体調が悪化した話です)
ブレインフォグをなんとか改善しようとして、副腎が十分に回復していない段階で、短期的なデトックスプログラムを実践することは裏目に出ることが多いとドクターは言います。
タイミングが重要です。まず焦点をあてなければならないのは根本的な原因で、栄養がしっかり補充されているか、ということです。デトックスしたために副腎がクラッシュしてしまったのでは、何の意味もありません。
副腎疲労の治療プロセスは、気が遠くなるほど長期戦略でなければなりません。
過激な方法を使わずに、長い時間をかけて自然にゆっくりと副腎機能が回復していけば、ブレインフォグも自然に改善されている例をいくつも見て来たとドクターは言います。忍耐が必要なのです。
適切な治療法を続けていれば、それに合わせて体がいかに速く反応するか、患者さん自身がその変化に驚いているとドクターは言いました。
すでに話したように、僕のブレインフォグは以前より良くなってきているのは確かですが、なかなかしつこく、脳の霧はすっきりと晴れてはくれません。
何年にもわたって、本当にフラストレーションがたまる日々を過ごしてきました。頭がすっきり晴れ渡るという状態がどんな感じだったかも忘れそうです。
僕の肝臓は本当に有害な物質で詰まりきっていたのだと思います。前回のカウンセリングで、あと少し我慢強く待つように言われました。
もう少し副腎を強くしてから、肝臓のデトックス治療に取り掛かる、とドクターに言われました。
あと少し…か。我慢。我慢。