MTHFR遺伝子の変異が起こすメチル化の問題

すごく難しそうなタイトルになってしまいましたが、論文を書くわけではありませんのでご安心を。

僕が副腎疲労の治療を始めてからもう6年になろうとしています。これほど長く時間がかかっている理由の一つがMTHFRの変異であることがわかったのが、今からおよそ2年前です。

それまで見たことも聞いた事もなかったMTHFRという遺伝子は、摂取したビタミンB群を体が利用できる形態に変換します。これをメチル化と言うのですが、MTHFRに問題があるとメチル化がうまくできず、体の機能面に大きな影響を及ぼします。解毒や免疫系、神経系などの機能が非常に弱くなってしまうのです。

MTHFRの変異を持っている人は意外に多く、全人類の60%にも上るというのですが、多くの人がそのことを知らずに普通に生活しているわけです。僕もかつてはその一人でした。

MTHFRが正常で、最適なメチル化ができていれば、DNA産生、細胞エネルギー、肝臓の解毒機能、ヒスタミン代謝、眼、神経伝達物質の産生、心血管、生殖機能、解毒システムなど、体内の多くの生化学的反応に非常に良い影響を与えます。

逆に、MTHFRに変異があり正常にメチル化できていない場合は、上記の体の様々な機能にマイナスの影響が出てしまうということです。

ドクターからMTHFRの検査を受けてみるように言われた理由は、まさにこれで、とにかく解毒がうまくできず、これほど治療に長くかかっている原因を見つける必要があるという事になったからです。

メチル化がうまくできていない場合、以下のような症状が出ます。

  • 学習障害
  • 行動障害
  • 慢性疲労
  • 慢性炎症
  • 不眠症
  • 自己免疫疾患
  • 不安症
  • 強迫性障害
  • うつ病
  • 化学物質に対する過敏症
  • 食品アレルギー
  • 不妊、妊娠問題、流産
  • 関節炎
  • 神経伝達物質の不均衡
  • 心血管疾患

他にも色々とあります。

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と言う訳で、このブログを読んでいる皆さんの中にも、副腎疲労重症で色々な症状に苦しんでいる上、いったい何年治療を続けたらよくなるのか・・・と思っている方がいたら、ひょっとしたらMTHFRの問題が隠れているかもしれません。このDNAの問題は、いくら我慢強く副腎疲労治療を続けていても、見つけ出すことはできません。隠れている問題なのです。

ドクターは、これが僕の副腎疲労からの回復の最後のハードルになると言います。副腎を元気にすることはもちろんですが、その上に正常なメチル化を獲得しなければなりません。また新たな長い道のりなのでしょうか・・・。