副腎疲労の敵 見えないカビを炙り出せ

【注意】記事中にカビの写真が出てきます。苦手な方はパスして下さい。

世界中どこでもそうですが、古いマンションやアパートの部屋はカビ臭い感じがします。今までに5回ほど引っ越しをしていますが、日本の家はどうも湿気が多いように感じます。

特にクローゼットの中は本当にカビ臭かったり、革のカバンに本当にカビが生えてしまったりしたこともありました。独身時代は、ろくに掃除もせず、お風呂場やカーテンにうっすらとカビが生えてしまったこともありました。

今住んでいるマンションは、建物そのものはバブル時代に建てられた古いものでしたが、中はきれいにリフォームされていて、日当たりが良くて明るく、何といっても広くて、大きなルーフバルコニーがあり、内見して2人ともすぐに気に入りました。住み始めて6~7年になると思います。

入居1年目の夏、台風の日に雨漏りし、ダイニングルームの壁から水がしみ出してポタポタと床に落ちて、翌朝にはバケツいっぱいに水が溜まっていました。

それから1年弱たって、また暴風雨の日に同じことが起き、そしてまた1年ほど経って台風の日に同じように雨漏り、毎年1度は起きていました。いつもほぼ同じ所が雨漏りを繰り返すため、壁のクロスに薄っすらと黒っぽくシミになってしまいました。

毎年のように雨漏りが起きることは、管理会社を通してマンションの大家さんに伝えられていましたが、建物のヒビや配管、水関係の問題はなく、キッチンの換気扇の通気口から風に舞い上げられた雨が吹き込んで、その水がダイニングの方に回り込んで起きているので、修理のしようがないという返事でした。

rain

ある時、テレビで室内のカビが及ぼす健康被害についてやっていたのを見ていました。もちろん健康に良いはずはないですが、普通の健康な人なら免疫力があるので大きな問題ではないということで、あまり深刻に考えていませんでした。(その時は僕はまだ体調は大丈夫でした)それに黒っぽいシミもほんの20~30㎝四方くらいで、殆ど気にはなりませんでした。

台風や暴風雨は、ほぼ毎年やってきて、その度に同じ場所から雨漏りを繰り返していましたが、1年に1度のことなので、その時だけ対処すればあとの364日は問題なく過ごせました。

そして、副腎疲労が僕に襲いかかり始めました。体調がだんだんとおかしくなり始め、いきなり始まったPM2.5のアレルギー、続いて胸周辺の痛み、息苦しい感じ、呼吸が100%できなくなった感じなどが続けざまに起き始め、どんどん悪化し、パニック障害や低血糖、膝の痛みや足の脱力、疲労感、倦怠感、不眠、と体中に不調が出て、とうとう副腎疲労だという診断を受けるに至ります。

そこから僕は、副腎疲労の回復を邪魔するものは、どんなものでも取り除こうと考えるようになり、そこで、除去対象として浮かび上がったものの一つがあの壁のシミ、カビでした。

僕のドクターも、カビは環境ストレスの一つで、副腎にとって負担となるものだと言いました。

telephone

ドリーがマンションの管理会社に連絡を入れ、毎年起きている雨漏りで壁のクロスが黒ずんで、カビが発生しているようなので、交換してほしい、このままにしておくのは健康面にも悪い、と伝えました。

なかなか対応してくれないので、また連絡すると、管理会社は大家さんに伝えてはいるが、大家さんがなかなか動かないという返事。これ、アメリカだったら間違いなく訴訟ですよ。

こちらもしつこく催促の電話をかけ続け、ようやく業者の人が見にきました。

壁をちらっと見て「あーこれはカビですね」と。「だから、こっちはずーっとそう言ってんですよ!」とちょっとキレかかりましたけど、この業者の人は何も悪くない。

交換が必要なサイズを測った後、「また連絡しますんで」というので「もう2カ月も待っているので、なんとか早くお願いします」と念を押しました。

さらに2~3週間待って、ようやくクロスの張替えが行われることになりました。ドリーは僕に、作業中はカビが舞うから外に居たほうが良いと言うので、僕はそうすることにしました。

作業が終わったという連絡を受け家に戻ると、壁はきれに貼り変えられて真っ白になっていました。接着剤の匂いが強く、カビがまだ空中を舞っているかもしれないので、僕はマスクをつけました。

作業の人がまだ片づけをしていたので、カビがどんな感じだったか聞くと「結構いっぱいでしたねー」と笑いながら答えていました。僕は「マスクしなくて大丈夫ですか?」と聞くと、「あー、全然大丈夫っすよ」という答えにびっくりしましたが、それは言わずに彼が返った後に、窓を開けて空気を入れ替え、ドリーと話しました。

protective clothing

アメリカでは、家のカビを処理する時には「そこまでやるか?」というくらいのガスマスクみたいなすごい防御態勢でやるものなのですが、さっきの人はマスクもゴーグルもせず、そのまま作業をして、カビだらけのクロスをたたんで素手で持って帰るというその行動に、僕もドリーも唖然としてしまいました。

家にいたドリーも作業中はマスクをして、近づかないようにしていた、と言っていました。

クロスを剥がしたところを、ドリーが撮影しました。クロスの表面から見えていた黒っぽいシミよりずっと幅広くカビが広がっていました。

mold

それから半年くらいしてまた台風の季節がきて、案の定、また水がぽたぽたと落ちてきました。今度は、より台所の換気扇に近い壁です。これまでより勢いよくボタボタと水が落ちるので、ドリーは写真とビデオを撮影していました。

その周辺の壁には黒いカビっぽいシミはありませんでしたが、これまでの雨漏りの原因もすべてはこの通気口から来ているので、絶対に見えない所でカビが発生しているはず、と踏んだ僕たちは、こんなものを買いました。

普通では目には見えない汚れを浮かびあがらせるブラックライト、そしてブラックライトを使う時に目を保護するためのイエローのサングラスです。これでクロスの下に隠れているカビを炙りだしてやろうという事になりました。

届いたその日に、早速、部屋を真っ暗にして、換気扇につながる通気口の周囲にブラックライトをあててみたら、案の定、カビ発見!

ドリーは翌日、管理会社に電話を掛けて、このことを伝えました。1週間ほどして管理会社の人が見にきた時に、表からは何も見えないので、早速、このサングラスを掛けてもらい、ブラックライトを照らしてみてもらいました。これでぐうの音もでないだろう・・・。

管理会社の人は、大家さんが修理に積極的でない事を知っているので、このライトで照らし出されたカビを写真に取って見せてみる、と言っていました。作戦成功!

black light
少し複雑な作業になるので、準備や材料を揃えるのに時間がかかると言われ、また1か月ほど待って、今度は作業員が3人やってきました。また僕は外に出かけたのですが、ドリーに聞くとまたもや3人ともマスクもなし、何の防御もなしで、世間話をしながらカビを取り除いていたというので、もう僕は首を横に振ることしかできませんでした。

ドリーと一緒に、ブラックライトをあて、すっかりきれいになったことを確認しました。これでカビの発生が考えられる部分はすべてきれいになったのです。

実は、その後も毎年恒例の雨漏りは起きています。やはり同じ場所です。ドリーはその都度管理会社に連絡を入れていますが、これはもうどうにもしようがない、という感じの返事しかありません。雨漏りを根本的に止めることは無理のようですが、またカビっぽくなったら、ただちに張替をしてもらうことにしよう。

さて、その後、副腎疲労がわかった僕は、遅い夏休みをとって日本から脱出し、一人で実家にしばらく帰ることにしました。その間に、ドリーが一人で日本に残ってやったことは、全部屋のエアコンクリーニング浴室の徹底掃除でした。

aircon

掃除の専門業者に、5台のエアコンの分解洗浄と浴室クリーニングをやってもらいました。丸2日かかったそうです。

年配の男性が一人で、一生懸命にやってくれて、ドリーはなんだか申し訳なくなってしまったと言っていました。

その掃除の男性もまた、マスクもせず、一心不乱に5台ものエアコンの内部を丁寧にクリーニングしてくれました。

5台のうち、ダイニングルームと寝室のエアコンの汚れがひどく、ドリーもバケツにたまっていく真っ黒な水を見て、驚いたと言っていました。

このマンションの賃貸契約では、退去の際にはエアコンクリーニング代を徴収されることになっています。という事は、僕たちの前に住んでいた人からもエアコンクリーニング代を徴収して、クリーニングがされているはずですよね。ドリーはこの専門の掃除の男性に聞いてみたそうです。「これほど汚れているという事は、どのくらい内部のクリーニングをしてなかったと考えられますか?」答えは「いやー、これは今まで一回もやってないでしょうねえ」。。。

dirty water

浴室については、お風呂のエプロンを外すと、そこはもう真っ黒だったそうです。考えただけで怖いです。

高圧洗浄機で掃除し、すっかりきれいにしてくれました。また浴室の換気扇の内部にも埃が詰まっていて、カバーを外したら、埃がドサ―っと落ちてきたと言いました。

浴室も、建設以来一度もちゃんと内部まで清掃したことはなかったようですねえ、と言われたそうです。。。建設以来って、もう25年は経ってるでしょうー。

bathroom

とにかく、僕はエアコンも浴室も完全にクリーニングされてきれいになって、ほっとしました。

ぼくが日本に戻って来た時の安心感と言ったら、今までになかったくらいでした。

もう一つ、サプライズがありました。空気清浄機が各部屋に1台ずつ置かれていたのです。この家電、本当にすごいです。センサーでハウスダストやカビ、ダニ、花粉、PM2.5やたばこの煙などをキャッチしてフィルターで綺麗にしてくれます。

また脱臭機能がすごいです。魚を焼いた後の匂いも、すぐ気にならなくなるし、僕が強烈におならをすると、このマシンがいきなりブオーンと動き出して匂いを吸い取ってくれるのです。本当にすごい。

副腎疲労を克服しようとしている人にとっては、自分が吸っている空気に有害な物質が含まれていないということはとても大事なことなのです。

この年の夏に、エアコンクリーニングと浴室掃除、そして空気清浄機の購入に結構なお金を使いましたが、これは今までベストな投資と言ってもいいくらい意味のあることでした。

環境に対する不安を取り除き、何も心配することなくリラックスできることがどんなに素晴らしいことか、実感できます。

カビが原因で、重症の場合にはこんな症状が起きます。頭痛が続く、鼻血、疲労がとれない、呼吸困難(喘息のような症状)、腹痛、下痢、嘔吐、食欲減退、体重減少、脱毛、発疹、短期の記憶喪失など。

副腎疲労の人にとっては、すでに体への負担がかなりかかっているので、これ以上負担となるようなどんなストレスも与えないようにする必要があります。カビも体にとってのストレスです。

あなたの家に、カビが発生しているところはありませんか?念のため、一通りチェックしてみて下さい。

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